豆知識

続マンション漂流(下)

 マンション管理の話題を取り上げるインターネットのブログに、管理組合の役員になるという住民から相談メールが届いた。

 ブログの運営者は関西のマンション管理会社に勤める30代の男性。

 役員の心構えを尋ねる住民にこう応じた。「みんなの財産や暮らしを預かっている自覚を持って」

 男性は今、14棟を担当している。中には管理に消極的だと感じるマンションもある。

 例えば、草が伸び放題で中庭が荒れた物件。購入希望者が下見に来たら、どう思うだろう。

 管理組合にいくら対応を促しても、理事らは「次の役員のときに」と問題を先送りするばかり。

 管理組合が改善に乗り出したのは5年後だった。

 「管理組合と管理会社がお互いに惰性で動くような関係になるとマンションの質は下がり続ける。

 管理組合は私たちをうまく利用してほしい」と話す。

(注)下線は、こちら側で記載。

| 2018年1月19日 | カテゴリー 豆知識 

続マンション漂流(中)

 滋賀県のマンションは一昨年、卓球台を買うことになった。依頼した管理会社が示した見積書は約8万6000円。住民がスポーツ店で似た仕様のものを2万円台で見つけてくると、管理会社は約2万6000円の見積書を出し直した。最初の値段は何だったのか。担当者は「普段利用している業者に頼んだら、その金額でした」と答えたという。「癒着しているのでは」。不信感は今もぬぐえない。

 割高な見積額について、関西の管理会社に勤めた経験がある男性は「管理費だけではもうからない」と打ち明ける。インターホーンやLED照明。防犯カメラなど設備関係の交換工事は利益を上げる好機だったという。「私がいた会社では、そうして管理組合に金を使わせた社員が出世した」

 NPO法人近畿マンション管理者協会の会長は「業者が利益を考えるのは当然。自分の財産なのだから、住民自身が汗をかき、知恵を絞ることが大事だ。住民の側に立った提案ができる業者もいるので、善しあしを見極める目を磨いてほしい」と指摘する。

| 2018年1月13日 | カテゴリー 豆知識 

続マンション漂流(中)

 「カタログ価格は20万円ですが、半値でやります」。3年半前、インターホンの取り換えを考えていた大阪府富田林市のマンションの管理組合に、管理会社の担当者が売り込んできた。「半額」に感嘆する役員もいたが、理事長は同調しなかった。「その値段、妥当か」

 当時の理事長は量販店で価格帯を調べ、電気工事店にも見積もりを頼んだ。交渉の末、管理会社の見積額は1戸約9万円に下がった。差額は1万円ほどだが、110戸分とエントランス部の割引なども合わせると205万円の出費が減った。

 言い値を疑うようになったのは約5年前。当時の管理会社は駐車場増設工事で約150万円の見積額を示した。交渉すると、担当者は約40万円減額して見せたが、別業者から見積書をとると約73万円。「見積書には裏がある」と思うようになった。管理組合は毎年、管理会社を変更した。

 今の会社の事務処理は評価できるが、疑わしい見積書を持って来るのは相変わらずだ。設備業者の定期点検で共用廊下の非常灯の一つに不具合が見つかり、電池を交換するとその日に復旧した。地元の電気店で買った電池は約1万3000円。だが、事情を知らない管理会社は翌月、設備業者の報告書を基に非常灯を丸ごと取り換える6万円の工事を提案してきた。「現場も確認しないのか」。見積書は突き返した。

| 2018年1月11日 | カテゴリー 豆知識 

町村総会の検討

 高知県大川村が、議会に代わる「村総会」設置の検討に動きだした。議会を廃止し、有権者自らが予算や条例などを議論して決める仕組みである。背景には議員のなり手不足がある

 大川村議会は年末までに総会設置に向けた条例の必要性について検討する。開催するとなると年に数回が想定される。予算案などの議案が想定される。予算案などの議案を住民にどう周知し、理解してもらうか。住民が一堂に集まるなら高齢者の足の確保も必要だ。どれも簡単ではない。

 議員のなり手不足は大川村だけの問題ではない。2015年の統一地方選では、町村議の無投票当選率は約22%になり、4町村で定数割れが起きた。人口減少が進めば、こうした傾向はさらに拡大が予想されるだけに、立候補しやすい環境整備は多くの自治体に共通する課題となる。

 過疎や高齢化が進む中、幅広い民意を集約できる議会はどうあるべきか。仮に存続できない場合に町村総会をどう機能させていくか。議会と自治を考え直す契機としたい。

岡管連から

 マンション管理組合の理事会役員のなり手問題は、町村会の議員のなり手不足と同様に、今後マンション組合員の高齢化が進めば、町村会以上の深刻な問題となると思われます

 つまりマンションの場合、住民の無関心層が多いうえに、総会は定数不足で開催されず、理事会の役員に誰も就任しようとはしない。

 その結果、マンションの維持管理ができず、最後は『マンションのスラム化』です。区分所有者がいても誰も住まなくなり、そのようなマンションがいたるところで起きてくると思われます。

| 2017年6月27日 | カテゴリー 豆知識 

木造に比べ、不利な条件も

 マンションの延べ床面積には、共用部分が各戸に上乗せられていて、自分の使う床面積より3割は、大きくなっている。

 それに木造では物価水準補正、設計監理費による補正、寒冷積雪地による減点補正などで減額されるが、鉄筋ではそれがなく木造と最大4割も格差が付く。

 最後に経過年数減点補正をおこなうが、前述のように鉄筋の耐用年数の60年と木造25年の差が効いてくる。

 こうした不合理なマンション固定資産税について、NPO日住協も加盟している全国マンション管理組合連合会では、2年前から、国交省を通じて総務省などに是正を要望しているが、明確な回答はない。

岡管連から

 岡管連では、以下の『三大アピール』を、今年度から発信していくことにしました。様々な場面で『三大アピール』を行ってまいります。

一 マンション再生法の制定

二 固定資産税減免等の措置

三 環境に優しい工事の推奨

| 2017年6月17日 | カテゴリー 豆知識 

 固定資産税は、地方税の一つだが、マンションにとっては、不合理な面の強い税とされ、経済学者などから問題点が指摘されてきた。

木造に比べ約1.5倍高い

 木造一戸建てに比べ、マンションの固定資産税は、新築当初から、1.5倍は高いとされている。

 マンションは新築後、建物について5年間、半額の措置が取られるが、それ以降は倍に戻る。

 しかも、住宅用地の固定資産税は200㎡まで6分の1に減額されるが、マンションは土地の割合が、戸建てに比べ10分の1くらいのため、その恩恵がほとんどない。

 また、固定資産税では、建物の耐用年数が木造25年、マンションは60年と定められていて、大きな格差がある。

 この耐用年数は専門家の調査だと、現実にはどちらも、50年程度とみられている。

 さらに、耐用年数がきても、木造・マンションとも、固定資産税は建物が取り壊されない限り、最後まで20%は残る仕組みだ。

| 2017年6月15日 | カテゴリー 豆知識 

【外壁落下のトラブル】

 道路を歩いていたら上からタイルやコンクリートの破片が落下してきてケガをしたり、下に停めてあった車に傷がついたなど、所有者である管理組合の責任が問われる重大なトラブルに発展する可能性のある問題です。

 外壁の回りで落下する可能性があるものは、タイルだけではありません。

 付着力の低下した手摺笠木などのモルタルが部分的に落下したり、鉄筋爆裂箇所のコンクリート片が浮き上がって剥落することもあります。

 金属手摺の付け根のアンカーが錆びて膨張し、回りのコンクリートやモルタルを押し出してその破片が剥落する事例もあります。

 いずれも共用部分の劣化が落下の原因になりますので、管理組合は定期的に適切な補修を行い、これらの剥落・落下を予防することが求められます。

 雨漏りの予防と同様、大規模修繕等の計画修繕工事の時に、タイルやモルタルの浮き、鉄筋爆裂などを十分に調査し、不具合箇所を見つけて確実に補修することが大切です。

 日頃から、落下の可能性が予見されるタイルの浮き上がりや、モルタルやコンクリートの浮き上がり、ひび割れ等を見過ごさないようにすることも大切です。

                        (著)日本建築家協会メンテナンス部会員 江守 芙実

【特殊建築物の定期報告制度】

 5階建て以上、延べ面積1.000㎡を超えるマンションは、建築基準法第12条に定める特殊建築物に該当し、以下の項目について3年に1度、定期報告を特定行政庁に対して行わなければならない。

1 敷地及び地盤:敷地内の通路、擁壁の状況など

2 建築物の外部:外壁の劣化の状況など

3 屋上及び屋根:屋上回りの劣化の状況など

4 建築物の内部:防火区画や、床、天井の状況など

5 避難施設等:避難施設、非常用設備の状況など

 平成20年4月から、竣工後又は外壁補修工事後10年を経過したマンションは、それ以前は手の届く範囲に求められていた外壁の打診(タイルなど外壁を叩いた音から浮きの有無などを確認する検査方法)を、全面で実施し、その調査結果の報告も必要となりました。

(岡管連から)

 新築後又は大規模修繕工事後の特殊建築物の定期報告では、外壁タイルなど躯体への付着物は、全面打診が必要になった。

| 2016年4月05日 | カテゴリー 豆知識 

「不動産運用設計」より抜粋

【不動産市場の動向】

 不動産取引の国際化に伴い、私たちも新しい流れを受け入れていかなければならない。

 マンションの管理や長期修繕計画は区分所有者による管理組合で共同運営している。

 区分所有者に外国人が増えてくると、日本人であれば当然と思われることが、通用しない場合も考えられる。

 マンションは共同住宅であり、お互いに譲歩し合う部分も少なくない。

 そもそも、モラルや考えが違うと、意見や方向性がまとまらないことも出てくるはずだ。

 遠からず、実際にマンション管理を受託する管理会社の適切な助言や対応が求められるだろう。

 また、これからオリンピックを迎えるにあたり、国も多くの訪日外国人を受け入れる準備に余念がない。

 ホテルや旅館等の宿泊施設が訪日外国人の増加で不足することが指摘されており、早速、2016年から、羽田空港のある東京都大田区で、個人の住宅やマンション等を宿泊施設として活用する「民泊」を解禁する予定である。

 今後、都市部や観光地を中心に「民泊」の需要が増えると、現代の社会問題である空き家の活用方法として一定の効果を見込めるだろう。

 しかし、自分の住んでいるマンションの隣の部屋が「民泊」に利用された場合、知らない人が出入りしたり、騒いだりすることを想像すると、何とも不安になる人もいるだろう。

 特にマンションのような共同住宅の場合には、事業者側の法整備だけではなく、他の居住者を意識した制度やルール作りも欠かせない。

【空き家問題とその対策】

 国土交通省は中古住宅市場の活性化を目的として、2015年から「住宅資産活用推進事業」を実施することになり、本年度は日本FP協会等が採択された。

 高齢者等が所有する住宅資産の売却や賃貸、リバースモーゲージ等の利用を促進するためには、中長期的な資金計画を含めたライフプランニングの考え方が必要とされる時代なのだ。

                                   (著)CFP認者 永田 博宣

(岡管連から)

 観光庁の有識者会議では、マンションなど共同住宅の場合は、賃貸借契約や管理規約に違反していないことの確認も求める方針。

 また、国土交通省によると、マンションに「民泊」を活用する場合、管理規約の改正が必要であると公表している。

 特にインバウンドの受け入れ先として、ワンルームマンションが想定されているようである。

| 2016年2月09日 | カテゴリー 豆知識 

【神戸死亡火災 管理者を書類送検へ】

 捜査関係者によると、報知器の電源は火災時に切られており、兵庫県警は報知器が作動しなかったために住民が逃げ遅れたと判断。

 住民らによると、この集合住宅では過去にいたずらなどで報知器が作動することが何度かあった。

 捜査関係者によると、住民男性は報知器の電源について、「うるさかったので切った」と話している。

 管理会社の社長も「点検をしていなかった」と容疑を認めているという。

【点検 半数以上未報告/共同住宅の消火器・報知器】

 今回のような集合住宅やアパートなど『共同住宅』の所有者らは消防法などにより、半年から年1回、消火器や自動火災報知機などの点検、3年に1回の点検結果の報告が義務付けられている。

 総務省消防庁によると2014年3月末現在、全国の共同住宅約120万棟のうち報告があったのは約54万棟(約45%)で半数以上が未報告だった。

 消防庁の担当者は「報告がないということは、点検していないと考えられる。所有者らが点検や報告の制度を知らないことなどが背景にあるとみられる」と指摘する。

 消防法は未点検・未報告や虚偽報告に30万円以下の罰金や拘留の罰則を定める。

 今回書類送検される社長は12年6月までは報告を怠っていた。

 東京理科大学大学院の菅原進一教授(消防防災)は「点検や報告の制度は、所有者らの自主性に負う部分が大きい。制度を浸透させるには、きちんと点検と報告をしている所有者らを評価する制度も必要。所有者らが制度を守っているかという点に、住民も関心を持つべきだ」と話す。

                                    *下線は、こちら側で記載。

(岡管連から)

 マンションの場合、管理規約上、管理者は理事会(理事長)に相当します。

 管理に無関心などで死亡等につながる事故が起きた場合、理事会つまり役員も責任が問われることになりかねません。

| 2016年2月07日 | カテゴリー 豆知識 

【飼わないことも動物愛護!?】

 時代の趨勢により、マンションでペットを飼育する居住者が増加してきています。

 それに伴うマンシャン内のトラブルも見受けられ、平成25年度マンション総合調査によると、『居住者間のマナーをめぐるトラブルの具体的内容』のうち、22.7%がペット飼育に関することと報告されています。

 管理規約、細則の内容検討も必要ですが、そもそもペットを飼育するということは、どういうことでしょうか?

 動物を飼うことは、動物の命を預かることです。飼い主は、動物が健康で快適に暮らせるようにするとともに、社会や近隣に迷惑を及ぼさないようにする責任があります。

 人と動物が共に生きていける社会の実現には、飼い主のモラルとマナーが必要です。今一度、マンションでペットと共に暮らすことについて考えてみましょう。

【飼い主に必要な10の条件】

1 家族全員が動物を好きであること

2 世話をする時間と体力があること

3 ペットを飼えるマンションに住んでいること

4 動物アレルギーがないこと

5 毎日の世話を10年以上継続できること

6 引っ越しや転勤の予定がないこと

7 しつけと周囲への配慮ができること

8 経済的な負担も考えること

9 高齢になった動物の介護をする心構えがあること

10 買えなくなった場合の受け皿を考えておくこと

(岡管連から)

 管理組合の対応としては、動物の飼い主の間での『ペット飼育委員会』の立ち上げの支援を行ったり、『ペット飼育細則』の制定を検討することなどが考えられます。

| 2015年12月25日 | カテゴリー 豆知識