管理組合運営

資産価値を守る管理 安さと質は両立せず

管理会社からは、「住民の無関心も問題だ」という声も多い。実際、撤退した案件の中には、住民自身が原因となったものもある。中堅の応募が集まったマンションでは、特殊な空調設備を修理すべく、住不建物は管理組合に対して管理費の値上げを再三依頼していた。

ところが、当の管理組合は理事会が開けないほど自分たちの住むマンションに無関心。ついぞ空調設備は修理されなかった。

神奈川県内のあるマンションは、管理費の安い独立系へと管理会社を変更した。ところが管理の質が下がって住民の不満がたまった結果、管理費の高い業者へ再度変更する羽目になった。管理組合からリプリース(変更)に関する相談を受ける彩の国マンション管理センターの代表理事は、「管理費の安さが満足のいく結果を生むとは限らない」と指摘する。

人手不足は業界共通の問題だけに、現状は気を吐く中堅管理会社も勢いがいつまでも続く保証はない。管理会社による物件の選別が加速すれば、住民側も住まいの管理について無関心ではいられまい。

マンション管理業協会の理事長は、「住民にとって管理会社は、言われたことは何でもやる『サーバント(使用人)』だった。今後は、管理の質が物件価格に反映される制度設計が必要だ」と訴える。

限界に達した使用人は、主人に対していよいよ反論を翻した。「安くてよい管理」が限界に達する中、資産価値を維持すべく、管理会社も住民も多少の痛みは覚悟する必要がある。

| 2019年4月11日 | カテゴリー 管理組合運営 

時給を上げても管理人が集まらない

住不建物が今、住民からの批判を覚悟でマンション選別に踏み切った背景には、マンション管理業界が直面する深刻な人手不足問題がある。

問題は管理人や清掃員の数が追い付かないこと。数年前まで都内中心部で1000円以下だった管理人の時給は、今や1200~1300円まで上昇。それでも以前ほどは集まらない。

マンション管理業界が転機を迎えたのは、大手企業が相次いで定年を延長、再雇用を打ち出してからだ。管理人も清掃員も定年後の第2の仕事という側面があった。だが、こうした定年延長の結果、そもそも雇用市場に人材が流入しない。

管理会社も手をこまねいていたわけではない。定年延長や時短など、考えられる手は打ってきた。

ただ、こうした定年延長はあくまで対処療法に過ぎない。渦中にある住不建物の幹部は、「人材難は今後も好転しない。問題の根が深くならないうちに抜本的な対策を打たないと、いずれは日常の管理業務に大きな支障が出る」と断言する。そのための背策が戦線の整理というわけだ。

| 2019年4月09日 | カテゴリー 管理組合運営 

管理マンションの約1割から撤退へ

住不建物の管理するマンションのうち約1割を対象に管理組合へ解約の意向を伝え、粛々と撤退手続きを進めている。

撤退対象の多くは、地方や収支が赤字の管理物件だ。

都心のど真ん中にあるマンションで同社から解約を通告された物件もある。

住不建物は昨年、広がりすぎた戦線を縮小すると同時に、効率的に仕事を回していくために徹底した採算重視へと大きく舵を切ったのだ。

今回の方針転換で様相が変わった。

採算が合わなければもう受託しないというのだ。

まして管理委託業務で累積赤字が積み上がり、多少の値上げでは赤字を解消できない物件に関しては、容赦なく撤退する方針だ。

| 2019年4月07日 | カテゴリー 管理組合運営 

漂流し始めるマンション

住友不動産建物サービス(住不建物)は今、同社が進める「マンション選別」の動きに、住民に大きな波紋を広げている。

築十数年のマンションは本来、18年3月に更新契約を交わすはずだったが、正式な契約を延期。暫定的に9月末まで管理を継続する契約を結び、一方で管理費の値下げを求めていた。数回の話し合いの末、月額32万円の引き下げでほぼ合意に達しかけていた。

その後、理事会当日、住不建物担当者は理事に切り出した。「長いお付き合いでしたが、当社は手を引きたいと考えています」。あまりに一方的で唐突。しかも当該担当者の説明が要領を得ないため、理事会メンバーは困惑するばかりだった。

聞けば、当該担当者にとっても解約は寝耳に水で、8月に入って上司から突然、支持されたのだという。そのときに上司から聞かされたのは、このエリヤから撤退し、都心部に人員を集中させるという会社の新たな方針だった。

結局、住不建物の撤退意向を翻意させられず、マンションの管理組合は押し切られる格好で解約をのんだ。事の経緯を説明するために住民説明会を開催する一方、新たな管理会社を公募。何とか期限内に別の引受先を見つけることができたが、理事たちはその作業や手続きに忙殺された。

| 2019年4月05日 | カテゴリー 管理組合運営 

漂流し始めるマンション

  管理は受けて当たり前という時代は、終わりつつある。

  採算が悪化したマンションは、切り捨てられる。

管理会社にのしかかる『3重苦』

  ①成長性低下

   人口減少でマンションの新規供給は、右肩下がり。

   管理戸数を増やして利益を上げる戦略は、曲がり角に。

  ②人手不足

   民間の定年延長で、セカンドキャリアとしての管理人不足が深刻。

   正社員も住民のクレーム対応で疲弊し、離職率は高い。

  ③採算悪化

   人件費高騰の一方、管理費の値上げは住民の同意が得にくい。

   大規模修繕の受注で赤字を補填するマンションも。

| 2019年4月03日 | カテゴリー 管理組合運営 

賃借人が周りに迷惑をかける場合

 賃借人がルールを守らずに周りに迷惑をかける場合、賃貸人である区分所有者は、賃貸借契約に基づきルールを順守するよう求め、場合によっては賃貸借契約を解除することができます。

 しかし、賃貸人が対応してくれないとき、管理組合はどうすればよいでしょうか。

 区分所有者は、賃借人の立場を勘案し、管理組合との関係においても、直接に、

①規約または集会決議に従う義務(区分所有法(以下、「法」という。)46条2項)

②区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない義務(法6条1項、3項)を負うと定めました。

 したがって、管理組合は、賃借人がルールを守らず周りに迷惑をかける行為をした場合には、規約・集会決議に違反していること、共同利益違反行為があることを理由として、直接賃借人に対して、迷惑行為を「やめる」(差止請求・法57条)、あまりに酷い場合には「出ていけ」(引渡請求・法60条)と請求することができます。

 もちろん、迷惑行為により損害を受けた場合には、損害賠償請求(民法709条)もできます。

湯川・佐原法律事務所 弁護士 佐原 專二

| 2018年12月07日 | カテゴリー 管理組合運営 

 平成25年度マンション総合調査によると、賃貸戸数割合は平均13.7%であり、5年前と比べて0.3%増加しています。

 また、賃貸戸数割合が20%を超えるマンションは全体の18.2%を占め、マンションの完成年次が古いものほど賃貸戸数割合が高くなる傾向にあります。

 マンション居住者の高齢化や子どもの独立等をきっかけとして、コンパクトで交通の便が良いマンションに転居するとか、介護付きの老人ホームに入所するなどして、これまでの所有マンションを賃貸する人が増えることが予想されます。

 それにより今後賃貸住戸に関わるトラブルがますます広範囲かつ多岐にわたることになります。

湯川・佐原法律事務所 弁護士 佐原 專二

岡管連から

岡管連では、時の経過とともにマンションに5つの現象が現れてくるものと考えています。

【マンションの五大化現象】

 ・建物の劣化

 ・設備の老朽化

 ・住民の高齢化

 ・住戸の賃貸化・空室化

 ・コミュニティの希薄化

| 2018年12月05日 | カテゴリー 管理組合運営 

「マンションみらいネット」が目指すもの

円滑な管理組合運営をサポート

 「マンションみらいネット」は、関係情報を透明化・共有化することにより管理組合内の合意形成を支援するとともに、コミュニティづくりをサポートするさまざまなツールを提供しています。

(1)「組合図書室」で情報を共有

   「マンションみらいネット」は、マンション管理に必要なさまざま情報を登録・蓄積していくシステム

   であり、登録データはインターネットを通して組合員がいつでもどこでも確認できる仕組みになってい

   ます。

   登録組合専用の「組合図書室」では、電子化された議案書、議事録、報告書、広報といった文書類、

   竣工図書等の図面類を常に確認できます。

(組合図書室)

  電子化した図書を組合員がいつでもインターネットを通して閲覧できるコーナーです。

  理事会議事録を電子化しておけば、組合員が常に最新の組合運営情報を入手することができます。

  また、災害対応マニュアルやハザードマップ、備蓄品リスト、各戸の緊急連絡先等、防災・防犯に役立つ

  さまざまな資料を電子化して緊急時に役立てることができます。

(2)「電子掲示板」「理事会用掲示板」の活用

(電子掲示板)

  コミュニティ活動や行事の案内、防犯の呼びかけやさまざまなお知らせ等、理事会から組合員へ情報提供

  ができるインターネット掲示板です。

  公的機関から発表される防災・防犯情報等のリンクも貼ることができます。

(理事会用掲示板)

  役員間で相互にコメントの書込・修正・削除ができる双方向掲示板です。

  24時間どこからでも参加できるので、忙しくてなかなか理事会運営に参加できない理事等の意見も反映

  できます。

  また、情報の行き違いによるトラブルも未然に防ぐことができます。

| 2018年7月15日 | カテゴリー 管理組合運営 

「マンションみらいネット」が目指すもの

東日本大震災の教訓から

 「マンションみらいネット」の運用開始時には、マンションの図書の電子化という発想はあまり浸透していませんですたが、年を重ねるごとにその重要性に注目が集まってきました。

 特に東日本大震災の際には、「津波で総会議事録など管理組合の文書が流されてしまい、過去の経緯が分からず大変だった」「震災による混乱で図面が行方不明となり、後で見つかったが、復旧工事の発注が大幅に遅れ、長期間にわたり不自由な生活を強いられた」といったケースもあり、マンションの図書類の電子化保管に関して、全国の管理組合から問合せが急増しました。

 当センターでは、既に「マンションみらいネット」に図書の電子化に特化したコース(図書電子蓄積型)を用意しておりましたが、早急に図書の電子化を進めたいという管理組合ニーズを受け、さらに図書電子蓄積型の簡易登録バージョンであるスピード登録制度を設けました。

《「マンションみらいネット」図書電子蓄積型の特徴》

1 あらゆる図書を電子化、保管容量は無制限

   文書も図面も管理組合運営に関わるすべての書類を電子データ(PDF形式)に変換して蓄積。

   データ保存容量に制限がない。

2 自由度の高い図書データの活用を提供

   インターネットの利用環境があれば、保管データをいつでもどこでも閲覧・印刷可。

   保管データはクラウドサーバーで共有しており、複数人が同時に使用可能。

3 将来に備えた安全性の高い運用

  保管データは堅牢なデータセンターで万全に保管。

  災害等に備えてバックアップデータを保管。

| 2018年7月13日 | カテゴリー 管理組合運営 

「マンションみらいネット」が目指すもの

「マンションみらいネット」の仕組み

 「マンションみらいネット」とは

①マンションの適切な維持管理の促進

②中古マンション流通の活性化を目的として構築されたマンションの履歴情報システムで

公益財団法人マンション管理センター(「当センター」)が提供するものです。

 建物概要情報、管理組合の運営情報、修繕履歴情報等を管理組合が当センターに電子データとして登録し、インターネットを通じてこれらの情報を組合員が共有化することを可能とし、さらに、情報の一部をインターネットで公開することで、流通市場におけるマンションの適正評価の獲得を支援することを目的としています。

 また、管理情報、修繕履歴情報と共に、管理組合が保有する議事録や報告書等の文書類、設計図書や施工図書等の図面類を電子化した上で保管する機能を備えており、緊急時や大規模修繕時の効率的な工事の実施に役立てていただける仕組みとなっています。

 現在、管理情報の蓄積に特化したAコース(全項目登録型)と図書の電子化及び蓄積に重点をおいたBコース(図書電子蓄積型)を提供し、管理組合の利用目的に応じて選択できるようになっています。

| 2018年7月11日 | カテゴリー 管理組合運営 

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