1 管理会社の不誠実さと管理組合の対応(8月の事例)
この問題は、個々のマンションにおいて程度の差こそあれ、どこにでもありますよ。
あくまでも管理組合が『主体的に取り組み』、管理会社と委任契約を締結し、マンション管理について、事務を管理会社に委託するという、主従関係にあるのですが・・・
本来は、管理組合が『自主・自立』であるべきでしょう。それを阻害している大きな要因として、いくつか挙げられるよ。
① 管理組合が管理会社へ業務を委託しているが、ほとんどの業務において丸投げ状態である。
② そのため管理組合(理事会)の運営等は、管理会社主導である。
③ 管理組合運営等について、組合員等は無理解かつ無関心である。
④ 役員は輪番制で、1年の任期が多く、仕方なくやっている。
⑤ そのため理事会運営等に継続性がなく、役員はその場限りに陥りやすい。
⑥ リーダーシップをとる者がほとんどいない。
⑦ 管理組合(理事会)の対応次第で、管理会社が対応してくる。
⑧ 他のマンションとの意思疎通がなく、他の運営状況等が分からない。
⑨ 総会等への出席に関して、ほとんどが委任状で済ませている。
⑩ マンションに住むということは、『一戸建てとは違う』ということを意識付けされていない。
2 無理解・無関心がもたらす影響(9月の事例)
ある理事の一人が管理組合の運営等に対し、委託しているマンション管理会社に意見を申し上げると、逆にその理事はクレーマーだとかで、無視されることがあったそうです。
それを理事会でお話しすると、他の理事は何も言わないというので、困っているとのことでした。
これをほっておくと、いずれ理事会機能が機能不全に陥り、やがてスラム化を招くという、悲劇的な方向をたどる恐れがあります。
この一人の理事こそが、今後のマンションの行方に憂慮していて、自分のマンションに関心を持たれているのが強く伝わってきました。
このような人が少しでも、増えることに期待し、願ってやみません。