兵庫県三田市の女性会社員とみられる切断遺体が見つかった事件で、「現場」となった大阪市の二つの民泊施設は必要な許可や認定を受けていない「闇営業」だった。
ただ市内で少なくとも1万件を超えると推定される民泊施設の中で、許可・認定を受けているのは2割に満たないのが実態とされ、規制の在り方が議論となっている。
市によると、いずれも騒音などの苦情が寄せられたことはなく、施設の存在を把握したのは事件発覚後だった。
外国人旅行者が急増して宿泊施設が不足する中、市は民泊の活用を推進するが、許可や認定を受けているのは市内で計約1700施設のみ。他の多くは指導が及ばない「違法民泊」だ。
市の担当者は、「闇営業では衛生基準などを満たしているかは不透明。利用者の安心安全のためにも放置でできない」と問題視する。
吉村洋文市長は「違法民泊を減らすため、きちんと管理できる状態にする」として、規制を強めず事業申請を促すべきだと主張。一方で議会には「学校周辺などでは営業を禁じるべきだ」などと規制が必要だとする意見が根強い。
大阪府の松井一郎知事は事件を受け「違法民泊を大阪から締め出したい」と強調しつつ「民泊そのものが悪いのではない」と指摘。「あまり厳しくし過ぎると、届け出をちゅうちょすることがあるかもしれない」と懸念する。
岡管連から
いわゆる『違法民泊』、『ヤミ民泊』と呼ばれるもので、これらはなくならないと思われる。
特にマンションの場合、『共同の利益』の点で大きな問題となろう。
先日の報道では、岡山県の民泊規制については、苦情等が寄せられていないとして民泊規制を行わないと。
岡山市及び倉敷市は独自規制が住宅宿泊事業法で認められているが、倉敷市では「美観地区一帯」に規制をかける予定。
岡山市の場合、現時点で民泊規制を明らかにしていない。
住宅宿泊事業者の受付が3月15日から始まるが、それまでに自治体及び管理組合等は、民泊を認めるか禁止するかの意思表示を示しておく必要がある。