分譲マンションは「必要経費」の確認を
戸建てと分譲マンションで大きく異なる点は、分譲マンションには戸建てにはない「管理費」、「修繕積立金」、「駐車場使用料」などの毎月発生する必要経費があるという点です。それらはいずれも毎月発生する費用であるため、家計収支に大きく直結するということが注意点となります。
「修繕積立額金」の積立額は、新築マンションと中古マンションで大きく異なります。不動産購入時には、「毎月の支払いは今の家賃と比べて変わりません」などの売り文句を耳にすることがありますが、それは「現時点」での話です。建物は竣工した瞬間から劣化が始まりますので、長期に建物を維持保全していくためには、どうしても経年的に修繕費用が増加します。「現時点」での支払いが家賃と同じと思っていても、それが未来永劫続くというのは大きな間違いなのです。
また、建物全体の大規模修繕工事を実施しようとする際、管理組合において修繕積立金が不足し、総会での合意が取れず、いつまでたっても必要な大規模修繕工事に着手することができないといったケースもあります。
分譲マンションにおける長期修繕計画は現時点で考えられた計画であり、設備の劣化状況や工事費の高騰などの変動要素もあるため、必ずしも計画どおりにはならず将来誤差が出ることから、おおむね5年ごとに見直しを行うこととなっています。
修繕積立金の目安としては、国土交通省の「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」というものがあり、その目安は平均202円/㎡(月)となっていますので、参考にしていただくとよいと思います。