維持・生活・運営を管理する
2 生活管理では何をするのでしょうか
マンションではペットの飼育や、ピアノなど近隣間の音、路上駐車の問題など、共同生活に関わる問題が
数多くあります。
国土交通省の「マンション総合調査(2013年度実施)」でも、「居住者間のマナー」によるトラブル
が最も多くなっています。
これらの問題は深刻かつ解決しにくいため、時には裁判にまで発展します。
しかし、裁判をしても簡単に解決できるものではありません。
トラブルが発生しないようにルールを作り、順守を促すことが重要です。
また、東日本大震災では人々の共助が生命や生活に大きく寄与しました。
人々が自然と助け合える関係を作るために、住民間交流を促すイベントの実施や、防犯・防災活動、地域
との連携を築くこともマンション管理の大きな役割です。
3 運営管理は資産価値にも直結しますね
維持管理と生活管理を実施するためには、組織の運営や共用施設の運営を担う運営管理が必要になり
ます。
建物のメンテナンスや共同生活のルールを決めるため、必要な話し合いをする、必要なお金を集める、
そのお金を運営するなど、組織を管理する作業が必要です。
これはマンションの資産価値を維持・向上するための経営的側面ともいえます。
こうした3つの側面を実行するために、マンションの区分所有者全員で構成される管理組合が欠かせ
ません。
日本では、マンションでの永住意識が高いため、年数を経るほど、居住者も高齢化する傾向が見られ
ます。
こうしてて築年数のたったマンションで、建物が老朽化し、人も高齢化するといった「二つに老い」
が問題になっています。
しかし、人もマンションも突然年をとるわけではありません。
計画をもって管理を行うことの意義がますます重要になります。
(岡管連から)
平成25年度の『マンション総合調査』では、マンションでの永住意識が5割を超えました。
築年数が10年以上超えると、建物等の劣化を検討する必要がありますし、マンションのコミュニティが希薄になってきます。
マンションの二つの老いの問題は築20年以上経過すると、マンションの居住者に少しずつ忍び寄ってきて、管理組合の意思決定に重要な支障をきたす恐れが出てきています。