【日本版CCRCに取り組みたい自治体は1割、政府調査】
内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局は、健常時から高齢の要介護時まで移転することなく継続して暮らせる複合型コミュニティの日本版となる『日本版CCRC』についての地方自治体調査の結果をまとめた。
約1割の地方自治体が関連の取り組みを推進する方向で、約4%が地方版総合戦略に盛り込む予定としている。
CCRC(Continuing Care Retirement community)は、米国で普及している高齢者コミュニティで、政府は、これを参考にした日本版CCRCにより、東京から地方への高齢者の移住を促進し、地方創生につなげたい考えだ。
【 協 力 機 関 】
取り組みの推進にあたって協力を求める機関としては、医療機関、教育機関、商工会議所などの経済団体、ボランティアなどNPO法人、民間企業など多岐にわたった。
しかし、これらの各機関、各企業などの取り組み(高齢者住宅の整備、教育機関との高齢者生活支援など)を「把握している」は、40自治体(2%)に過ぎなかった。
【基 本 コ ン セ プ ト】
基本コンセプトは、『健康な段階から入居し、できる限り健康寿命を目指すこと』で、高齢者をサービスの受け手でなく、地域の仕事や社会活動などに積極的に参加する『主体的な存在』として位置付け、高齢者が地域社会に溶け込み、地元住民や子ども、若者などの多世代と交流・協働する『オープン型』の居住を目指す。
そのための基本コンセプトとして、『高齢者の地方移譲支援』『シニアライフを通じて何がしたいかの目標指向型プラン』『地域に居住しながら介護サービスが受けられる継続的ケア』『地域社会(多世代)との共働』『IT活用などによる効率的なサービス提供』『居住者の参画などによる透明な事業運営』『地方創生特区や地域再生計画を活用した政策支援』の7項目を盛り込んだ。
(注)下線は、こちら側で記載。