管理組合を悩ますマンション認知症トラブル(3)/週刊朝日11・14 - NPO法人岡山県マンション管理組合連合会

管理組合を悩ますマンション認知症トラブル(3)/週刊朝日11・14

【玄関で立ち往生 管理人が誘導】

 マンション暮らしは「近所付き合いの煩わしさがないから良い」と言う人もいるが、自治会長Cさんは「ある一定の年齢に達したら、ご近所に頼ることも必要です」と言う。

 「私も独居なので、自宅で倒れたときでも早期に発見してもらえるように、近所の仲間に自宅の鍵を預けているんです。管理組合や管理人は基本的に住まいの鍵は預からないので、信頼できる仲間に預けるなど日頃から緊急事態に備えておくほうが安心です」

 国も手をこまねいているわけではない。

 厚生労働省は07年度に「高齢者住宅支援員研修等事業」を創設、高齢者が多く住む公営住宅や民間マンションなどで、高齢者への見守りや福祉関係機関との橋渡しをする「高齢者住宅支援員」の育成に乗り出している。

 分譲マンションの管理会社も、積極的に動き出している。

 「きっかけはマンション管理業協会の講習を受け、認知症は誰にでも起こり得る病気だと理解したことでした。管理人が認知症の人に対し、無意識のうちに間違った対応をしていないかと感じたんです」と。

 日常の行動から「認知症かもしれない」と気づくための行動をまとめたのが以下の表だ。「近隣に住む高齢者がおかしい」と気づくシグナルにもなる。

【認知症の人が住むマンションのトラブル例】

 ♦ゴミの分別ができない

 ♦自分の部屋がわからない

 ♦突然大声を出して叫ぶ

 ♦管理人に電話をして買い物を頼む

 ♦漏水・火災の要因の発生

 ♦遠方にいる身内の連絡先がわからない

2014年12月05日 | カテゴリー 管理組合の悩み