高圧一括受電の導入(1)/マン管通信2015・2 - NPO法人岡山県マンション管理組合連合会

高圧一括受電の導入(1)/マン管通信2015・2

【高圧一括受電とは】

 高圧一括受電とは、電力会社の業務用の高圧電気料金と住戸用の低圧電気料金の料金差を利用して、電気料金を下げる方法です。

 具体的には、マンションの個々の住戸が電力会社と結んでいる低圧契約を、マンション全体を一つの高圧契約に切り替えることにより、全体の電気料金を従前より安価にします。

 なお、各住戸の電気使用量の計量・請求・徴収は、電力会社に代わり高圧一括受電事業者(受電業者)が行うことになります。

【マンションの受変電設備の変化】

 現在のマンションは、電力会社が敷地内の電気室に受変電設備、各住戸に電力計を設置して、共用部分や住戸部分に電気を供給しています。

 なお、受変電設備機器と各住戸部分の電力計は電力会社が所有し保守しています。

 一方、高圧一括受電方式は、電力会社に代わり受電業者が電気室内に受変電設備、各住戸に電力計を取り付け、各住戸は居住者が、共用部分は管理組合が受電業者と受電電力契約を結びます。

【高圧一括受電により電気料金が下がる理由】

 受電業者は、マンション内に受変電設備・電力計を所有・設置して電力会社と業務用電力の契約をした上で、各住戸に対して電気料金の検針・請求・料金徴収等を行います。

 受電業者は、受変電設備と各戸電力計の保守管理を負担しますが、大口の受電契約によってより安価な電力の買い入れができ、その差額が原資となり、受電業者の経費を差し引いても、各住戸への電気代が削減できます。

【スマートメーターの導入】

 スマートメーターの導入により、短時間ごとに電気使用状況が確認でき、また日々の電気使用状態と過去の電気使用量を確認・比較することができるので、居住者の節電意識を高めます。

(岡管連から)

 マンションへの高圧一括受電方式の変更は、マンション全体で電気料金を削減するという取り組みになります。

 これにスマートメーターを設置することにより、電気使用量の『見える化』による『省エネ化』が図られます。

 このようなマンションを『スマートマンション』と呼んでいます。

 今後、『電力自由化』による電力供給会社の選択肢は増えてくると考えられます。

2015年4月11日 | カテゴリー 電力使用方法の進化