購入相談から管理組合運営までのサポート2/FPジャーナル2017・7 - NPO法人岡山県マンション管理組合連合会

購入相談から管理組合運営までのサポート2/FPジャーナル2017・7

新築マンションは「修繕積立基金」に注目

 新築物件には、購入時に支払う「修繕積立基金」といわれるものがあります。修繕積立基金とは、将来の大規模修繕工事費用のために、購入時に支払う一定の修繕金のことをいいます。修繕積立金の額は、いくらでなければならないという規則はなく、事業主とマンションを管理する管理会社とで協議のうえ物件ごとに、管理費や修繕積立金などの金額の設定と併せて決められているようです。この修繕積立基金の額は地域性や物件のグレードによって差はありますが、修繕積立金の20~100か月程度が多いようです。例えば、毎月の修繕積立金が5,000円だとすると修繕積立基金は100,000円から500,000円となります。

 この修繕積立基金が多ければ、購入時の資金が多く必要となります。購入時は大変ですが、購入後においては修繕積立金の留保資金が多いことから将来的な修繕積立金の値上げ幅が少なくて済むというメリットも考えられます。

岡管連から

➀ 修繕積立基金と修繕積立金のからくり

  本来であれば購入時の一時金徴収である修繕積立基金は、必要ではない。これは販売政策上の問題で、

 修繕積立基金が多ければ毎月の修繕積立金は少なくて済み、それを売りとして販売戦略としている。

 逆に修繕積立基金が少なければ、当然毎月の修繕積立金を多くする必要がある。

  このように売り主の販売戦略により買い主は、管理費・修繕積立金の額をもって、購入決断の一つの

 要素ともいわれている。

  なお余談ではあるが、管理費の額は、駐車場使用料の多寡によって、決められている面がある。

  いずれにしても修繕積立基金は購入時の一時金であり、第1回目の大規模修繕工事終了後は一時金は

 なく、すべて毎月の修繕積立金を基にした修繕計画を組んでいく必要があります。

② 国交省のガイドラインから

  床面積80㎡のマンションの場合の毎月の平均的な目安の修繕積立金の額は、以下の通りです。

  80㎡×202円/㎡=16,160円

  となり、おおむね16,000円が目安の金額となります。

2017年7月27日 | カテゴリー その他