【「ちょっといっぷく」から抜粋】
1 理事長のなり手不足
管理組合の役員は、国土交通省が公表しました平成25年度マンション総合調査(「総合調査」)の
データによりますと、順番(72.7%:重複回答)で決めているケースが多いようです。
管理組合の役員の方から、役員特に理事長のなり手がなく、相談をされる理事長から「代わるに
代われない」との声をよく聞きます。ただし、ずっと同じ人が理事長でいるのも理事長の独断専行との
批判を受け好ましくありません。
私が相談などを受けていると、こういった理事長はしっかりした方が多く、きっと人望もあり組合員
にも頼られているのではないかと思います。
特に、大規模修繕工事を実施する際には、組合員の様々な利害関係など理事会や組合内部の調整に
大変なご努力をしているようですので、その際、特に役員のなり手が不足するようです。
2 最近のないないづくし
最近は、管理費や修繕積立金も少額で資金も十分でない、したがって、大規模修繕工事もしていない、
組合員も高齢化していて役員のなり手もいない、管理組合活動もやっていないが、どうしたらよいで
しょうかとの相談があります。
資金を出さず汗もかかずに何とか楽に済ませられないかと思っている方もいるようです。
心情的にはともかく、これではどうしようもありません。
ある自主管理の管理組合の役員の方が、「管理費と修繕積立金の会計を別にするなんて誰も教えて
くれなかった。」と言っていました。そうです誰も教えてくれないのです。
マンション管理に関して、じっと待っているだけではアドバイスをしてくれません。
また、管理組合の内紛で自分の意見が聞き入れられないと、
①役員をやらない
②修繕積立金や管理費を払わない
③理事長を更迭したい
と言う方もいます。
こうした場合は、管理組合の役員の方々が当センター等の
①セミナーへの参加
②ホームページを検索し情報を入手
③当センター等に相談等の対応
が考えられます。
なお、国の方でもマンション標準管理規約やマンション標準管理委託契約書を始めいろいろな参考
になる雛形を作成していますので、まず、お住まいのマンションの管理規約を読み始めるところから
スタートしてはいかがでしょうか。
すべて管理会社任せではなく、自分たちのマンション(財産)は、自分たちで守るとの観点から、
信頼できるマンション管理士や1級建築士等の専門家の力を借りながらプロセスを重視しつつ、
継続も力なりとアリのようにコツコツと日々の管理組合活動を組合員自らがしっかりと行うことが
重要です。
(著)(公財)マンション管理センター技術部長 鈴木 了史
(注)下線は、こちら側で記載。
(岡管連から)
NPO法人 岡管連では、岡山市住宅課との協働モデル事業として、『マンションアドバイザー派遣支援』を実施しています。詳しいことは、当ホームページの専用窓口にアクセスしてください。