朝日新聞(4・18) マンション60年 より

築29年 大胆改修で価値アップ

オートロック・ロビー設置・外観も一新

 マンションの登場から約60年を迎え、老朽化に直面する分譲マンションも、建物の性能を維持するには十数年ごとの大規模修繕が欠かせません。魅力を生み出し、価値を高める修繕で、長く住み続けることも可能である(終の棲家)。専門的知識が少ない住民をサポートしてくれる専門家団体(NPO法人 岡管連等)もあります。

 大阪市都島区にある築29年の分譲マンションは11階建てで、1年近くかけた大規模修繕の工事を2月に終えた。

 約80世帯が暮らし、多くは60、70代で、働き盛りでこのマンションを購入した。外来者が自由に出入りできる構造や、狭いエントランスは時代遅れになった。

 使い勝手がよく、高齢になっても安心して住み続けられる環境を、どう整えるか。マンションの長期修繕計画をもとに、管理組合は3年前に、修繕委員会を立ち上げた。

 オートロックの導入や給水方式の変更、外壁の色など、工事の実施項目について全戸にアンケートした。着工の準備に2年かけた。

 入口のオートロックは指紋認証付きで、一人暮らしの安否確認にも役立つよう、何日も出入りがない住戸があれば、セキュリティー会社が検知するシステムを入れた(高齢者等に配慮した見守り機能)。

 『時代に合わなくなった部分を見直し(再生化)、外観に魅力を持たせれば、建物の価値が上がり、長く住み続けられる(価値の創造化)』と、設計を担当した専門家は言う。

 また、『私らの世代は修繕して住み続け、建て替えるかどうかは次の世代に委ねたい』と、修繕委員長は言う。

 大規模修繕は外壁の塗装や防水工事などが優先されがちだが、必ずしも一律に必要とは限らないので、『劣化の度合いによっては部分的な補修で済む場合もある。管理会社任せにするのではなく、何が必要か見極めることが大切です』とも、専門家は言う。

 (注)括弧書き部分は、こちら側で付け加えた部分となっています。

 

感   想

二つの老いに配慮した改修工事

 第2回目の大規模修繕時期となると、マンションは築25年程度になり、マンション居住者への高齢化対応にも配慮した改修工事が必要になってきていることがうかがえる(二つの老いへの配慮)。

 マンションは居住者にとって、『住まいの部分』と『生活の部分』、との二つの側面があり、さらに、築年数が30年以上経過してくると、『住まいの部分』には建物・設備等の改修工事が、『生活の部分』には健康・福祉等に配慮した面が、表面化してくることが予想されるだろう。

2014年4月23日 | カテゴリー 大規模修繕