1 増え続ける空き家
一口に『空き家』と言っても形態は様々で、国土交通者中国
地方整備局の資料『空き家問題を考える際の留意点』では、
・倒壊の恐れのある空き家
・密集市街地の空き家
・雑草が茂った空き家
・まだ使用できる空き家
・共同住宅(マンション等)の空き家
などと類型化されている。
こうして老朽化し、特に手入れもされない空き家(室)が増
えると、犯罪のきっかけとなったり、放火や倒壊の危険性が増
し、また場合によっては、隣家(室)や通行人にも大きな被害
をもたらすこともありうる。
(注)下線部は、こちら側が記載
2 広がる『空き家対策条例』の制定
こうした問題の解決には、空き家の所有者を探し出してきて
必要な措置をとるようお願いすればよいのだが、実際には、所
有者の確認自体が困難であったり、所有者の所在地や相続人が
不明というケースも多くある。また特定できたとしても、所有
者の資力などの関係で補修できなかったり、逆に資力があって
も補修に応じてもらえないというケースもある。
だからといって、空き家を放置しておいてよいというわけで
はなく、近隣住民の皆さんに差し迫った危険性も発生している
こともあり、全国的には空き家の所有者に管理や撤去を命令す
る『空き家条例』を設置する自治体も増えてきている。
例えば東京都足立区の場合は、解体費費用を助成する策が採
られている。さらには、空き家のままにしておくのがそもそも
の問題の源なので、住みたい人と空き家のマッチングを図る
『空き家バンク』なるものの運用も始められている。
次回に続く。