新築分譲マンションの売買等の実態その1 - NPO法人岡山県マンション管理組合連合会

新築分譲マンションの売買等の実態その1

【青田売り・青田買いの結果】

 新築分譲マンションを購入しようとする場合、よく見受けられるのが、テレビのCMや新聞のチラシ等で工事着手前あるいは工事着手後に販売会社(売主)等がPR活動を行い、あらかじめ販売会社等が当該モデルルームの展示場を作り、そこに購入希望者を集い案内し、説明、勧誘、事前申し込み、及び契約等を行うことがよくある。

 さらに場合によっては、新築分譲マンションの部屋の位置・間取り等によっては、抽選あるいは先着順である。

これがいわゆる『マンションの青田売り、青田買い』と言われるゆえんである。

 戸建ての新築住宅の場合、各ハウスメーカー合同の展示場を作り、そこに各ハウスメーカーの新築住宅が展示されているので、その場で建物自体を確認でき、他社と比較検討等ができることが多い。

 新築分譲マンションでよく説明等に使われるのが、販売会社等が作成したまだ建物の形のない状態でのパンフレットやチラシなどであるが、それらの写真等は、マンション内部のモデル写真や建物が完成した場合のマンション全体風景のバーチャルな写真であろう。

 このようにまだ建物の形のない状況の中で、不特定多数の購入希望者がまるで競うように、通販やネットなどで物を買うような感覚で、人生一度限りの大きな買い物の契約等をするのであろうか。

 岡山のマンション1棟の平均販売戸数は50戸程度であるが、マンション全体では150人程度の人々が同じ屋根の下で、ある時期から共同生活を送ることになるのである。つまり、この人たちがマンション居住者となるのだが、言葉を換えれば同時に、 『運命共同体』になるともいえるだろう。

                   次回は、『売買契約時の書類』についてです。

2014年8月21日 | カテゴリー 管理基礎講座