構造スリットが設計どおりに施工されていない場合には建築基準法に抵触するおそれがありますが、専門家によりますと、構造スリットはコンクリートの中にあって外からは見えないため、実際に地震で被害が出たりひび割れなどの不具合が起きたりして調査しないかぎり、施工ミスが発覚しないケースが多いということです。
マンションの耐震構造に詳しい大阪大学の鈴木計夫名誉教授は「柱が欠損するなどの重大な施工ミスがあれば建物の強度が下がり、大地震の際には倒壊するおそれもある。
こうしたミスは多くのマンションで潜在化している可能性があり、改めて調査を進めるべきだ」と指摘しています。