タイルの施工方法で差が
タイルの剥離、浮きは、コンクリート下地の問題とからむ。原因のひとつは、工法の変化にある。以前は、躯体コンクリート打設後に、コンクリートの表面にモルタルを塗り、その上にタイルを貼る工法だったが、10数年前から、型枠精度が上がり、コンクリート躯体面に直接タイルを貼る工法になった。しかも、塗装された型枠材を使うことが多く、コンクリート表面はつるつるになる。また、型枠を外しやすいように型枠剥離剤(油脂系)を使用、コンクリート面に剥離剤が残ったままでタイルを貼ることになる。竣工後数年で剥離・浮きが起き、広がったとみられる。
これを防ぐには、コンクリート表面に、高圧洗浄などで「目荒らし」を行い、表面に凹凸を形成、タイルとコンクリート面の接着面積を増やすことで、剥離しにくくする。最近の施工では、工法の改善で、タイルの浮きは、減ってきたとみられる。
タイルが落下すれば住民、通行人にも被害が及ぶケースも予測されるため、剥離、浮きは、放っておけない問題だ。
岡管連から
岡山のマンションでも、タイルの剥離、落下が起きて、問題になった建物があります。タイルの剥離・落下が起きた後、当管理組合から岡管連に相談が寄せられ、岡管連が仲介・紹介した1級建築士、住宅問題に詳しい弁護士が対応にあたり、解決に至った事案がありました。
結局、問題が発覚後、改修工事で解決するまでに、約3年費やしました。
品確法では、タイルの瑕疵保証は、竣工後2年間です。