「二つの老い」への対応(2)/日経電子版2015 - NPO法人岡山県マンション管理組合連合会

「二つの老い」への対応(2)/日経電子版2015

維持・生活・運営を管理する

2 生活管理では何をするのでしょうか

  マンションではペットの飼育や、ピアノなど近隣間の音、路上駐車の問題など、共同生活に関わる問題が

 数多くあります。

  国土交通省の「マンション総合調査(2013年度実施)」でも、「居住者間のマナー」によるトラブル

 が最も多くなっています。

  これらの問題は深刻かつ解決しにくいため、時には裁判にまで発展します。

  しかし、裁判をしても簡単に解決できるものではありません。

  トラブルが発生しないようにルールを作り、順守を促すことが重要です。

  また、東日本大震災では人々の共助が生命や生活に大きく寄与しました。

  人々が自然と助け合える関係を作るために、住民間交流を促すイベントの実施や、防犯・防災活動、地域

 との連携を築くこともマンション管理の大きな役割です。

3 運営管理は資産価値にも直結しますね

  維持管理と生活管理を実施するためには、組織の運営や共用施設の運営を担う運営管理が必要になり

 ます。

  建物のメンテナンスや共同生活のルールを決めるため、必要な話し合いをする、必要なお金を集める、

 そのお金を運営するなど、組織を管理する作業が必要です。

  これはマンションの資産価値を維持・向上するための経営的側面ともいえます。

  こうした3つの側面を実行するために、マンションの区分所有者全員で構成される管理組合が欠かせ

 ません。

  日本では、マンションでの永住意識が高いため、年数を経るほど、居住者も高齢化する傾向が見られ

 ます。

  こうしてて築年数のたったマンションで、建物が老朽化し、人も高齢化するといった「二つに老い

 が問題になっています。

  しかし、人もマンションも突然年をとるわけではありません。

  計画をもって管理を行うことの意義がますます重要になります。

(岡管連から)

 平成25年度の『マンション総合調査』では、マンションでの永住意識が5割を超えました。

 築年数が10年以上超えると、建物等の劣化を検討する必要がありますし、マンションのコミュニティが希薄になってきます。

 マンションの二つの老いの問題は築20年以上経過すると、マンションの居住者に少しずつ忍び寄ってきて、管理組合の意思決定に重要な支障をきたす恐れが出てきています。

2016年11月13日 | カテゴリー 二つの老い