政府「規制緩和を阻害」
空き室に旅行者らを有料で泊める民泊の6月全国解禁を前に、民泊事業を所管する自治体のうち、区域や期間を制限する条例を制定、または制定を予定するところが4割を超えている。
住環境悪化防止などが目的だが、政府は民泊促進の規制緩和を阻害すると警戒。
自治体との認識のギャップが露呈している。
だが先月公表された政府の資料によると、都道府県や政令市、中核市、東京特別区など全国144自治体が民泊の所管権限を持ち、都道府県に権限を委ねるところを除く102自治体が実際に事務を担う見込み。
このうち44自治体が区域や期間を条例で制限する意向で、残りのうち33自治体は制限せず、25自治体は模様眺めという。
44自治体のうち京都市は昨年12月以降に条例案作りで市民の意見を募った際、民泊について「無許可営業が横行し、平穏な市民生活を脅かす状況が発生している」と負の側面を明示し、住居専用地域での営業を1月15日~3月15日の2カ月間に限る条例を制定。東京都新宿区も平日の民泊営業を事実上禁じる条例を制定した。