建て替え まずは住民が問題共有(1)
―耐震性・費用負担 重ねる議論―
数十戸、数百戸が集まる分譲マンションを建て替えるのは簡単ではありません。それでも改修を続けるより利点があるとして、建て替えを選択するケースがあります。
千葉県船橋市の分譲マンションは、広い敷地に16棟、計576戸の住宅が並ぶ。日本住宅公団(現UR都市機構)が45年前、1969年に分譲した大規模団地だ。ここで今、建て替えを目指す話し合いが進んでいる。
2007年、耐震性などを心配する住民が建て替え検討を要望した。2年後、検討のための委員会が設けられ、12年の住民アンケートでは「建て替えをより深く検討してほしい」という意見が多数を占めた。
14年4月初め、意見交換会が開かれ、参加住民の思いが披露された。「一日も早く建て替えを」という意見の一方、「資金が心配」「完成まで体力が持つかどうか」という声もあった。
建て替え推進委員会委員長は、「住民の高齢化が進んでいる。建て替えを検討できるのは今しかない」と話す。
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