管理組合が行う自主点検(1)/マン菅通信2020・8

自主点検のすすめ

 法定点検や保守契約による点検は専門家に任せるのが一般的で、管理組合が立ち会う機会は少なく、点検結果のみを受領していることが多いと思います。

 今回お勧めしたいのは、管理組合の発意により自ら建物を見て回る「自主点検」です。

 もちろん、参加される方々がマンションの建築・設備の専門家とは限りませんから、何か基準に照らして判定することを求めるものではありません。

 自主点検をお勧めするのは、自分のマンションのどこがどんなふうになっているのかを知ってほしいからです。

 建物のことを知れば、長期修繕計画に記載されている内容が何を意味しているのか、大規模修繕でお金をかけて改修した場所にその効果があったのか、などを身近に感じることができます。

 平常時の状態を知っておくと、緊急時の異変にも気付きやすくなります。

 自分たちの目で定期的に見ることにより、異常や不具合の発生時期がつかめ、劣化の進行度を把握することができます。

 点検しながら役員同士で意見を交換し、問題点の共通認識を持つことができれば、説得力のある修繕計画が立案できることでしょう。

 自主点検を行っていると、気になるところ、調べたいところがより明確になり、専門家に修繕設計を依頼する場合でもその情報が役に立ちます。

 建物や設備の調査等を依頼される者からすると、どのような調査・診断が求められているのか、把握しやすくなります。

(著)坪内一級建築士事務所 坪内 真紀

2020年11月11日 | カテゴリー 管理組合運営