マンション管理組合に係る税務(2)/FPジャーナル2020・6

区分所有者を対象とする場合

 管理組合が行う駐車場の貸付けは、①組合員である区分所有者を対象とした共済的事業であること、②駐車料金は区分所有者がマンションの付属施設である駐車場の敷地を特別に利用することによる「管理費の割増金」と考えられること、③駐車場の使用料収入は、区分所有者に分配されることなく、管理組合において駐車場の管理に要する費用を含めた管理費または修繕積立金の一部に充当されることからすれば、管連業務の一環として行われるものであり、収益事業(駐車場業)に該当しない。

空き駐車場を外部使用者に使用させる場合

 区分所有者の使用希望がなく、空き駐車場が生じた場合、空き駐車場の有効活用により収入を得る目的から、外部使用者を募集することにより区分所有者以外にも使用を認める場合もある。この場合、区分所有者の使用に優先性があれば、区分所有者への貸付け部分は収益事業に該当せず、外部使用者への貸付け部分が収益事業(駐車場業)に該当する。

区分所有者と外部使用者の区別なく使用させる場合

 区分所有者と外部使用者とを分けず広く募集を行い、区分所有者の使用に優先性がない場合、外部使用者への貸付けのみならず、区分所有者への貸し付けを含めて収益事業(駐車場業)に該当する。このような場合には、管理業務の一環としての共済的事業とは認められず、一般的な駐車場業と同様であると考えられるからである。

 

 携帯電話基地局設置料及び自動販売機設置料は、いずれも不動産(共用部分や敷地)を使用させることの対価であり、収益事業(不動産貸付業)に該当する(注)。なお、広告看板設置料や電柱敷地料も同様に収益事業(不動産貸付業)に該当する。

 再利用資源の集団回収に係る報奨金は、集団回収団体として自治体へ登録し、マンション内で再利用資源を回収して回収事業者へ引き渡すことにより、回収量に応じて自治体から報奨金が支払われるものである。報奨金は再利用資源を売却した対価ではないため。収益事業(物品販売業)に該当しないと考えられる。

(注)

 携帯電話基地局設置料については「マンション管理組合が携帯電話基地局の設置場所を貸し付けた場合の収益事業判定(国税庁ホームぺー)」が公表している。

2020年7月17日 | カテゴリー 管理組合運営