新築分譲マンションの売買等の実態その3

【責任のあいまいさ】

 問題は、最後に残った①の新築分譲マンション売買契約である。普通、その売買契約書等は、マンション購入者の金庫等に大事に保管され、特段の事情等がない限り、当該契約書等は、日の目を見ることはほとんどないはずである。

 ところが、ひとたびマンションに瑕疵があることが分かれば、当該契約書等の存在が重要になってくる。当該契約書等には、『瑕疵担保責任に関する保証措置』を記載しているものが少なくないのだ。また、この場合、『設計図書等』も必要になってくる。

 瑕疵担保責任の保証措置の期間であっても、販売会社等が倒産すれば、あるいは当該保証期間の期間が過ぎた場合であっても、特に、以前に取り上げた『建物としての基本的な安全性を損なう瑕疵』が現実化するようであれば、裁判例からも、施工会社等にも不法行為責任が求められてくる。

 それが分譲マンションの場合、どうも現場では、『その責任があいまい』になっている傾向にある。

 

 ・販売会社:売主(デベロッパー等) ・不動産会社:仲介業 

 ・設計監理:1級建築事務所 ・施工会社:工事の請負 

 ・管理会社:マンションの管理(見守り等)・管理組合:設計図書等の管理

 ・組合員:区分所有者/買主(マンションオーナーの一人)

 

 このようなマンションで生活するうえで、建物・敷地などの共用部分等において、『その責任のあいまいさ』に加えて、そこで住んでいる居住者はどうであろうか。

 分譲マンションの新築入居時に、突然に、不特定の50戸程度の世帯が集合し、マンション住民となり、ひとつの『ミニ自治体(管理組合)』を作るのだが、そこにはすぐに『コミュニティ』が作れないのが実態であろう。

                     以上で、このシリーズは終わる。

2014年8月25日 | カテゴリー 管理基礎講座