マンションクライシス(上)

修繕費も管理人も不足 脅かされる「終の棲家」/日本経済新聞10・17

マンションが危機に直面している。老朽化が進む一方で修繕資金は不足。災害リスクも高まっている。

外国人住民が増え、管理不全が表面化。

永住希望が6割を超えるなか、人生100年時代の「終の棲家」が脅かされている。

気付いたら修繕積立金が消えていた。宮城県内にある築23年の7階建てマンション。

屋上で雨漏りが目立ち始めた5年前、工事を依頼しようと住民が修繕金を確かめたところ、

1000万円近くあるはずが数十万円しかなかった。管理会社が使い込んでいた。

「誰もチェックしていなかった」。理事会も組織せず、管理会社に丸投げ。

危機感に駆られた住民が立ち上がり、臨時総会を開催。管理会社との契約を解除した。

金融機関の融資を取り付け、防水工事にこぎ着けた。

築20年超だが大規模修繕をしておらず「このままでは住めなくなる」と自分たちで長期修繕計画を作成。

管理費を長期滞納している住民への督促も進め、管理は徐々に正常化した。

マンションの資金不足が深刻だ。

国土交通省の2018年度マンション総合調査では現在の修繕積立金が計画より少ないところは35%。

3か月以上の滞納は25%だった。積立金が不足するマンションには、管理会社が厳しい姿勢を見せる。

「財政が厳しい管理組合とは長く関われない」。ある大手管理会社の担当者は語る。

管理費の値上げを要求し、受け入れなければあっさり引き揚げるケースも出始めた。

背景には管理人不足がある。定年延長や再雇用でなり手が減った。管理人の時給は2~3割上昇。

管理会社は不採算の物件に強い姿勢で臨む。

東京・成城のマンションでは値上げを回避しようと管理人を時短勤務にし、

一時的に理事長が管理業務を担った。

NPO法人全国マンション管理組合連合会(全管連)の川上会長曰く、「管理の主体はあくまで住民

・・・・・居住者の自覚が、終の棲家の荒廃を防ぐ・・・・

2019年12月17日 | カテゴリー 管理不全マンション