管理不全とならないための理事会運営を考える(3)/マン菅通信2019・2

災害対応

 管理不全に関しては、災害時の管理不全を避けるための理事会の対応も重要な問題です。

 本来管理組合の意思決定は総会決議でなされますが、災害等が発生した緊急時には総会を開催することが困難であり、理事会が迅速に対処することが必要です。平成28年3月の標準管理規約改正により、災害時の意思決定について、新たな規定が設けられましたので、これを参考にしてください。

1 理事会の議決事項の見直し

  管理規約で、「理事会は、災害等により総会の開催が困難である場合には、応急的な修繕工事を実施でき

 る。」と規定することにより、二次被害の防止や生活の維持等のために緊急対応、例えば、ライフラインの

 応急的な更新、エレベーター付属設備の更新、炭素繊維シート巻き付けによる柱の応急的な耐震補強などが

 可能となります。

  その際は、当該工事を実施するために必要な資金の借入れや修繕積立金の取崩しについても理事会決議で

 行うことができると規定すべきです。

2 理事長の権限の見直し

  理事会の開催すら困難な場合に、理事長が「必要な保存行為を行うこととができる」と規定することに

 より、給水管・排水管の補修、共用部分等の被災箇所の点検、破損箇所の小修繕が可能となります。

(著)湯川・佐原法律事務所 弁護士 佐原 專二

2019年3月07日 | カテゴリー 管理不全マンション