管理不全とならないための理事会運営を考える(2)/マン菅通信2019・2

報酬(役員活動費)を支払う

 次に、役員に対して報酬等を支給(ないし増額)する方法が考えられます。

 これまでも標準管理規約に、必要経費の支払いと併せて報酬を受け取ることができるという規定がありましたので(第37条2項)、これを活用することになります。

 平成25年度マンション総合調査結果によると、役員報酬制度を導入している管理組合は全体の20.6%であり、役員一律で支払っている場合の報酬平均は月額2,600円です。無報酬が73.1%を占めていますが、これは、区分所有者の善意によるところが大きかったほか、報酬を受け取ることにより責任が増すのではないかと、心配する側面もあるようです。

組合協力金を徴収する

 輪番制で役員に就任することになっているのに、順番が回ってきても役員に就任しない場合、その人から「組合協力金」「理事会運営負担金」とかいう名目でお金を取る方法もあります。

 しかし、就任拒否者に過度な負担を強いることは許されませんし、一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければなりませんので(区分所有法第31条1項後段)、「組合協力金」などの導入に当たっては、事前に組合員の十分な理解を得ることが必要です。また、制裁金や罰金といった表現を避ける配慮は必要です。

 もっとも、お金さえ払えば役員から逃れられるというのではモラルが低下します。また、やる気も責任感も全くない人を無理やり役員にしても、役員としての責務を果たさず、組合運営に多大な支障が出るでしょう。

(著)湯川・佐原法律事務所 弁護士 佐原 專二

岡管連から

 組合協力金は、管理組合が自主管理で運営していてかつ、理事会の役員に就任する義務のない非居住者組合員に対して求めるものとされています。

2019年3月05日 | カテゴリー 管理不全マンション