維持管理に関する相談事例から(2)/マン管通信2016・3 - NPO法人岡山県マンション管理組合連合会

維持管理に関する相談事例から(2)/マン管通信2016・3

【専門委員会の運営のポイント】

 専門委員会の委員には、経験(他のマンションや当マンションでの計画修繕の経験者(理事長や理事経験者))、知識(建築士等の専門家。ただし、発注の可能性のある建設会社の関係者は除くことが望ましい。)、意欲がある区分所有者や若い人の参加等多様な立場の人をバランスよく選びます。

 また、工事施工者との緊急な連絡等に備えて、ある程度平日マンションに在宅されている方も入っていただくと良いでしょう。

 この委員選定の際に、理事会と専門委員会との連携役、または、調整役としての役割が期待されるため、特段の事情がない限り理事のうち若干名は専門委員と併任することが良いでしょう。ただし、理事長及び監事については、理事長は専門委員会への諮問者であり、監事は管理組合を監査する立場であるため、専門委員として参加しない方が適切です。

 また、専門委員候補者の選出は公募及び組合員からの推薦による方法とし、専門委員の選任は、理事会の決議により理事長が行うことが考えられます。

 しかし、専門委員候補者の選出や専門委員専任の方法等は、各々のマンションの事情に応じて異なることが考えられることから、委員選任過程の透明性等に配慮しつつ、管理組合の判断により変更できます。

 なお、専門委員会からの答申は、内容の重要性や今後の活動履歴等を考えて、書面にして残すことが良いでしょう。

                   (著) (公財)マンション管理センター 技術部長 鈴木 了史

2016年4月09日 | カテゴリー 相談事例から