管理基礎講座

【点検と計画修繕への取組、長期修繕計画の作成等】

1 建物の適正な維持管理の主体は管理組合

  マンションの管理組合はさまざまな考え方を持つ複数の区分所有者で構成されていて、建物や設備は、

 各区分所有者が管理する「専有部分」と、区分所有者の全員または一部が管理しなければならない「共用

 部分」に分かれます。

  マンションの維持管理においては、専有部分のように各所有者がそれぞれに注意や配慮をしなければ

 ならない事項もありますが、共用部分については、定期的な点検や清掃などにより維持管理しなければ

 ならないもの、計画的に修繕を実施しなければならないものなどが多く、これらのことに、管理組合は

 主体的に取り組んで行かなければなりません。

2 日常点検・定期点検

  建物や設備の日常的あるいは定期的な点検は、マンションの健康診断ということになります。

  異常を早期に発見して事故や不具合の発生に備えたり、万一の時の被害を最小限に留めるためにも、

 日常的あるいは定期的な点検を行うことは大切なことといえます。

  例えば、共用廊下や階段の床を仕上げているシートなどの部分的なはがれは、早期のうちに処置すること

 で大きく広がっていくのを防止できます。

  外壁の落下事故は決して少なくないことではありません。特に、人が通行する部分に面する箇所では、

 外壁や屋上、手すり壁などに生じているひび割れなどの変化に注意が必要です。

  なお、建物の外観上の点検では、外壁や屋上などを外からチェックして、異常や劣化箇所を早期に発見

 することが大切です。

  日常的な点検も重要ですが、毎日見ているとかえって変化に気が付かないこともありますので、一定期間

 ごとに継続して点検することが望まれます。

                        (著)日本建築家協会メンテナンス部会員 奥澤 健一

(岡管連から)

 建物等の維持管理については特に、人の生命財産等に危険が及ぶ恐れがある場合には、早急に対応する必要があります。

 建物等の維持管理を放置していたため、重大な事故等が発生した場合、管理組合の責任はもとより、その組合の構成員であります全区分所有者の責任と負担が伴うことになります。

 決して他人事では済ますことはできませんし、当該マンションの資産価値を棄損することにもつながります。

 このような管理組合はある意味、『管理不全のマンション』ともいえるかもしれません。

| 2015年6月11日 | カテゴリー 管理基礎講座 

【修繕積立金のアドバイス】

 良心的な管理会社では、分譲1年後ぐらいに管理組合ができた時点で事情を説明して値上げのアドバイスを行っています。

 重要事項説明書に『数年後に値上げされる』と書いてある場合がありますが、値上げを決めるのはあくまでも管理組合であって販売会社ではありませんので、値上げへの合意形成は分譲後早い時期に行う必要があります。

 (国土交通省が発表している『マンションの修繕積立金に関するガイドライン』に基づき、『修繕積立金の額の目安』を確認することで)今の修繕積立金額でいけば、修繕工事費が賄えるのか、賄えないのかといったことを知っておくことは重要なことだと思います。

 そういう意味から専門家に適切なアドバイスを受けることで、『修繕工事費が足りない』といったマンションが少なくなりますし、マンション管理組合の理事の頭痛の種が減ることになります。

(岡管連から)

 今後、年金生活者が増えていく中で、社会的インフラ整備のひとつとして、マンションの維持管理に対する支援等も必要になってきています。

 『マンションの修繕積立金に関するガイドライン』については、別途、あらためてお伝えする予定です。

 (注)カッコ書きは、こちら側で記載しました。

| 2015年3月15日 | カテゴリー 管理基礎講座 

【マンションの修繕積立金の目安を試算する】

マンション特有のコストは、ボディーブローのようにじわじわと家計に響いてきます。

マンション特有のコストのうち、修繕積立金は、購入後のコストをできるだけ安く見えるように、可能な限り低く抑えているケースがほとんどです。

修繕積立金の積立方法は、長期修繕計画で計画された修繕工事費総額を、計画期間中に均等に積み立てる方式(『均等積立方式』)と、当初の積立金を抑え段階的に積立金を値上げする方式(『段階増額積立方式』)があります。

均等積立方式は

将来にわたり定額負担として設定するため、将来の増額を組み込んでおらず、安定的な修繕積立金の積立てができます。

1戸当たりの修繕積立金額は、築後30年間に必要な修繕工事費の1戸当たりの総額を360カ月で割って算出します。

したがって、月々の修繕積立金額は一定となります。

ただし、この場合でも長期修繕計画の見直しによる値上げが発生することはあります。

段階増額積立方式は

修繕資金需要に応じて積立金を徴収するもので、当初の負担額は小さく、均等積立方式に比較して少ない金額となりますので、新築マンションの大半がこの段階増額積立方式をとっています。

1戸当たりの修繕積立金額は、築後30年間に必要な修繕工事費の1戸当たりの総額から、購入時に徴収する修繕積立一時金を引いた残額に対して当初の修繕積立金額を決め、その後一定期間ごとに値上げする金額をあらかじめ決めます。

したがって、購入当初の修繕積立金額は均等積立方式に比べて少なくできますが、計画どおりに増額しようとする際に、値上げの合意ができないと修繕積立金が不足するといった事態が発生します。

こうしたことを背景に、平成23年4月に国土交通省が『マンションの修繕積立金に関するガイドライン』を発表しています。

(岡管連から)

マンションの修繕積立金に関するガイドライン』については、別途、お伝えする予定です。

| 2015年3月13日 | カテゴリー 管理基礎講座 

 【ある相談から】

「住んでいる分譲マンションの大規模修繕工事が始まりますが、『今回の工事は積立金で賄えるけど、次回は足りなくなる』と管理会社の担当者が言っている。結構高い積立金を支払っているのに、こんなことってあるのですかね」

という相談に対し、

私が「買った時のままの修繕積立金なら当然、足りなくなる」というと、「なぜですか?」と尋ねられると、「修繕積立金が高いと売れにくいから」と答えた。

こうした問答は、今も各地で繰り広げられていると思います。

(そのような既存の分譲マンションの維持管理状況において)新築マンションの住宅ローンについては、販売業者との提携融資が一般的であり、販売会社から提供される購入者の情報を基にローン審査を行い、購入者に会うのはローン契約締結時というケースが多く、そうした状況下では、管理費や修繕積立金、修繕積立一時金(3年から5年程度分の一括金)などのマンション特有のコストを考慮して返済計画を組むといったアドバイスができていない。

なぜなら、すでに購入を決めているローン申込者にはそうしたことは二の次であり、ローンの諾否のみに関心があるからです。

(岡管連から)

分譲マンション特有のコストのひとつに、将来の定期修繕(概ね12年ごと)に備えた『修繕積立金』があります。

購入時の当初月額から5年程度経過すると、値上がりすることが多く、トラブルとなるケースが多々あります。

ここにこの回を含めた3回シリーズで、トラブルを未然に防止する金融アドバイスをお伝えする予定です。

(注)カッコ書きは、こちらで記載しました。

| 2015年3月11日 | カテゴリー 管理基礎講座 

【名簿作成時の留意点】

1 プライバシーの保護について

個人情報保護法の施行に伴って、個人情報保護やプライバシー保護の認識がさらに高まっていることから、管理組合においても、法の趣旨に沿って、組合員、居住者等に属する個人情報を慎重かつ適正に取り扱う必要があります。

特に、パソコン内に保管したデータがインターネットを介して外部に漏えいしたりすることがないように、名簿に係わるデータが保管されたパソコンはインターネットとは隔離された状態を保っておくことが望まれます。

2 災害時等への備えとして

災害時においては、災害対策基本法第49条の11第3項により、災害が発生したかその恐れがある場合、要援護者の生命、身体、財産を保護する必要がある場合で本人の同意を得ることが困難であるときは、これを得ないで避難支援等関係者等に名簿情報を提供する必要が生ずることも考えられ、本人の同意がない場合であっても、『要援護者名簿』が人の生命・財産を維持していくために活用されることがあります。

逆に言えば、そのような緊急時を除いては不用意に閲覧したり持ち出したりされることがないように、厳重な管理が必要と考えなくてはいけないと思います。

3 名簿細則の策定に向けて

改めてルール化することで、管理組合内での名簿の意義づけや情報の取扱いについての認識の共通化にもつながりますし、所有者や居住者(占有者)が変更になった場合にもルールを明示することで、安心して名簿作成に協力が得られるようになるのではないでしょうか。

(岡管連から)

マンション管理センターから近日中に、『マンション管理組合で作成する名簿の取扱いに関する細則について』の書籍が発刊される予定です。

| 2015年2月05日 | カテゴリー 管理基礎講座 

【名簿作成に向けた検討ポイント】

1 組合員名簿

「組合員名簿」は区分所有者の名簿のことですが、一般には、マンションに居住、非居住の別に拘らず、「組合員名簿」は総会の招集、総会の成立や議決の要件確認、管理組合の役員の選任、管理費等の請求等で常に一覧で管理する必要が生じます。

「組合員名簿は、管理会社が保有しているから、管理組合は持たなくても支障がない」と考えている管理組合もあるようですが、一方で、管理会社の変更を議題とした総会を開催したいのに、管理会社が名簿を出してくれないというような相談も少なくありません。

したがって、管理組合の適正な運営を確保するためには、管理組合の構成員の最新情報を記載した『組合員名簿』を、管理組合が自ら持つことは不可欠であると考えられます。

2 居住者名簿

マンションの管理、特に建物や設備の使用に関し全居住者に関わるものでありますし、緊急時や災害時の必要からすれば、『居住者名簿』は、常に正確な情報に更新していくことが重要です。

また、マンションのコミュニティを育て、緊急時や災害時等での円滑な対応を可能にするためにも、細則を決定する際に、よく議論しておくことも重要です。

3 要援護者名簿

『要援護者名簿』は、災害等の緊急時において、要援護者の生命、身体及び財産を保護することを目的として作成されるものであり、居住者からの申出に基づいて作成されるのが基本です。

管理組合は、要援護者の状況を事前に把握して緊急時に適切な対応が取れるように備えるとともに、緊急時にはこれを活用して必要な援護活動を行うことになります。

また、地域での防災計画の策定等に当たって、地方公共団体や地域の防災関係組織等に対して、名簿情報を提供することが考えられます。

しかし、この場合にも、災害対策基本法第49条の11第2項等の規定を念頭に置けば、本人の同意を取っておくことが必要と考えられます。

| 2015年2月03日 | カテゴリー 管理基礎講座 

【名簿作成・運用の現況】

昨年、国土交通省から公表された「平成25年度マンション総合調査」によると、「組合員名簿及び居住者名簿がある」とする管理組合は78.8%、「組合員名簿のみ」が6.5%、「居住者名簿のみ」が2.2%であり、「いずれもない」とする管理組合は8.4%存在し、管理組合において、これらの名簿が必ずしも十分に整備されているとは言えない状況がうかがわれます。

【管理組合からの名簿に関するご相談】

名簿の内容:区分所有者名簿と居住者名簿との違いや、どこまで記載してもらうのかなど。

個人情報保護法:管理組合が取り扱う名簿との関係など。

名簿の保管:理事長は名簿の管理にどこまで責任を負うのかなど。

届出:規約等で提出義務を定めているが名簿を提出しない人がいるなど。

名簿の閲覧・公開:利害関係人はどの範囲まで及ぶのかなど。

居住者名簿の情報の提供:どこまで提供したらよいのかなど。

管理会社が管理する名簿情報:管理会社が区分所有者名簿を持っているが、管理組合にも必要かなど。

*管理組合において名簿に関する細則の検討を行うに当たっては、これらのことを十分に踏まえることが肝要です。

(岡管連から)

名簿作成・運用に係る名簿作成モデル』の策定に関して、この回を含め3回シリーズでお伝えいたします。

| 2015年2月01日 | カテゴリー 管理基礎講座 

【「大規模修繕瑕疵保険」の仕組みと特徴】

 大規模修繕瑕疵保険は、国土交通大臣から指定を受けた5つの住宅瑕疵担保保険法人(「保険法人」)による「現場検査」と「保証」がセットになった保険です。この保険では大規模修繕工事を請け負った事業者が保険加入者(被保険者)となります。

 工事を実施した保険対象部位に瑕疵(欠陥)が発見された場合、事業者に対して補修費用等が保険金として支払われますので、事業者はこの保険を利用して補修することができます。万が一、事業者が倒産等により瑕疵担保責任を履行できない(補修工事を実施できない)場合は、発注者(管理組合等)に対して、直接保険金が支払われます。

 また、保険の引受に当たっては、工事中に保険法人の検査員(建築士)による現場検査が実施されますので、お住まいの方にも安心感を持っていただける保険と言えます。

 保険対象部位は、保険金支払い対象となる修繕工事が実施された部分及び設備であり、次のとおりとなります。

①構造耐力上主要な部分        5年

②雨水の侵入を防止する部分      5年

③給排水管路             5年

④給排水設備、電気設備、ガス配管設備 5年

⑤防錆工事を行った手すり       2年

【大規模修繕瑕疵保険の申込みには登録が必要】

 大規模修繕瑕疵保険の申込みには保険法人への登録が必要です。

 保険法人に登録されている事業者は、一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会のホームページにある「登録事業者等の検索サイト」(注)で公開しています。

 大規模修繕瑕疵保険への加入を希望される場合は、発注先の事業者が検索サイトに登録されているかご確認ください。

 保険法人への登録にあたっては保険法人による事業者の審査があります。

 (注)登録事業者等の検索サイト http://search-kashihoken.jp/

(岡管連から)

 大規模修繕瑕疵保険・助成制度等については、全管連主催による『マンション大規模修繕セミナー』の第1部で講演が予定されています。

 同セミナーは全国12カ所にて開催され、中四国地方では唯一『岡山会場』として、2月14日(土)『ピュアリティまきび』であります。

 詳しいことは、1月7日付の『お知らせ』での『ご案内』をご覧ください。

| 2015年1月19日 | カテゴリー 管理基礎講座 

【 管理組合の対応 】

 では、現在すでに屋上に携帯電話基地局を設置させて賃貸収入を得ているにもかかわらず、税務申告及び納税を行っていない管理組合はどのような対応を取るべきでしょうか。

 すでに収入を得てしまっている以上、納税の義務は発生しています。さらに、法人税の時効は原則5年ですので、過去5年間にさかのぼって申告する必要があります。この時課税されるのは法人税、法人住民税、法人事業税ですが、申告期限を超えての申告となりますので、さらに無申告加算税、延滞税が課税されます。

 また、基準期間(前々事業年度)の賃貸収入の合計が年間1,000万円を超えていれば消費税及び地方消費税の対象になります。

 なお、携帯通信各社は『支払調書』というものを税務当局に提出しています。すなわち、税務当局はどこの管理組合にいくら賃借料が支払われているかということをすべて把握しており、当然その管理組合が税務申告をしているかどうかも調べれば即座にわかる状況にあるということです。

 本来の申告期限(通常は事業年度終了の日から2カ月以内)を超えて申告した場合は、無申告加算税というペナルティが課されます。税務調査を受ける前に自主的に申告すれば納税額の5%が上乗せされるだけで済みますが、税務調査で指摘された場合は納税額50万円までが15%、50万円を超える部分については20%となります。また、納税期限までに納付されない場合には、原則として法律で定められた期限の翌日から納付する日までの日数に応じて、利息に相当する延滞税が自動的に課されます。

 (納税額は)管理組合にとっては非常に大きな支出になりますが、かといって申告をせず税務調査で指摘された場合の理事長はじめ役員の責任の問題といったことも考慮の上で、速やかに申告・納税を行うことをお勧めいたします。

                (著)小川公認会計士事務所 公認会計士 小川 聡

                          (注)下線部はこちら側で記載

(岡管連から)

 携帯電話基地局収入に係る管理組合の税務申告に関し、2回にわたり掲載しました。

 管理組合の税務申告に当たっては、管理組合が管理会社に任せることはできません。税務申告は管理組合自身が行うか、税理士に依頼するしかありません。管理会社が税務申告を行うと、税理士法違反です。

 携帯電話会社がマンションの屋上に基地局を設置する場合、管理組合は、外部の第三者との契約等により賃貸収入を得ることになり、税務申告・納税義務が生じます。

 今注目を浴びていますソーラーシステムによる「太陽光発電」により、電力会社から『売電収入』を得る場合も同様です。

 管理組合が税務申告・納税するにあたって、以下の点を考慮しておかないと、税務当局とトラブルになる恐れもあります。

1 分別管理・区分経理ができているか

 ①非営利事業

  ・管理費会計 ・積立金会計 ・駐車場会計

 ②営利事業

  ・(外部)収益会計

2 予算・事業計画に反映されているか

3 税務申告はだれが行うのか

4 納税資金対策はできているか

5 管理規約等に明記されているか

 マンションの維持管理を行う上で、管理組合が外部の第三者から収入を得る場合、税務の問題は、表裏一体の関係にあります。特に、携帯電話基地局やソーラーシステムなどの設備は、外部からも見て取れ、税務当局も把握しやすいでしょう。

| 2015年1月15日 | カテゴリー 管理基礎講座 

【国税不服審判所の裁決と国税庁Q&Aの公表】

 マンションの共用部分(屋上)の一部を携帯電話基地局等の設置のため携帯電話会社に賃貸して得た収入について、税務当局が、このマンションの管理組合は法人税法第2条第8号に規定する人格のない社団等(『人格なき社団等』)に該当し、当該収入はマンション管理組合の収益事業による収入であるとして、法人税及び無申告加算税を課したことに対し、管理組合側が、この収入はマンションの各区分所有者の不動産収入であって管理組合の収入ではないなどとして、その全部の取消しを求めた審査請求に対し、国税不服審判所は、平成25年10月15日にこの税務当局の処分は適法であるという裁決を下した。

 管理組合側の主張について審判所は、「法人税法上、マンション管理組合は人格なき社団等に該当するため、その構成員から独立した収益の帰属主体として扱われること、賃貸収入が組合員である区分所有者に配分されることもなく、一貫して管理組合の会計に繰り入れられていることから、この賃貸収入は管理組合に帰属する収益である」とした。

 さらに、法人税法上の不動産貸付業とは、不動産を他の者に利用させ対価を得る事業のことをいい、建物の屋上や壁面等不動産の一部を他の者に使用させて対価を得る行為もこれに含まれます。

 このケースで管理組合の行ったマンションの共用部分の賃貸は、営利目的で、建物の一画である塔屋の一部を、区分所有者以外の第三者に賃貸し、継続的に電気通信事業に関する基地局等の設備設置のために使用させて、対価を得るものであると認められるので、不動産貸付業に該当する判断です。

 したがって、税務当局の行った法人税及び無申告加算税の課税は適法であるという結論となった。

 この裁決を受けて、国税庁のホームページの質疑応答事例に『マンション管理組合が携帯電話基地局の設置場所を貸し付けた場合の収益事業判定』という項目が追加された。

 これは、同様のケースで税務申告をしていない管理組合に対し税務申告及び納税が必要であることを周知して、自主的な申告・納税を促すものと考えられます。

                (著)小川公認会計士事務所 公認会計士 小川 聡

| 2015年1月13日 | カテゴリー 管理基礎講座