これからのマンションとその管理を考える/マン管通信2016・1

【この30年を振り返りましょう】

(抜粋)

1 第1の時代

  これからのマンション管理は第3の時代に入ったと考えます。

  第1の時代は、マンション管理適正化法が整備されるまでです。これは、マンション管理の適正化に向け

 て社会システムが整備された時代で、マンションが増え、区分所有法そして標準管理規約が生まれた時代で

 す。

2 第2の時代

  マンション管理適正化法ができたとき、私たちはマンション管理の新時代と呼びました。平成14(20

 02)年に区分所有法が改正され、マンション建替え円滑化法が制定されて再生の体制が整備されました。

  平成23(2011)年の東日本大震災によって、マンションは驚くべきことに建替えではなく解消時代

 に向かい、耐震性の低いマンションを多数決で解消ができるという道が開かれることになりました。

3 第3の時代

  マンションは実は第3の時代に入っているのではないでしょうか。マンションは市場の中にあり、『管

 理』は商品であり、その性能をしっかりと見極めて購入したいというニーズがあります、マンションは地

 域によって規模や築年数、戸数の違いによって管理の仕方も違い、運営の仕方や専門家の活用の仕方も違

 う。

 同時にそれは地方の居住政策や都市計画との連携が求められており、まさに、地方自治が求められる時代

 です。

4 多様化と新たな展開の必要性

  この30年間で国が示す標準に従い、一定のレベルアップが図られてきて、今では計画的に修繕積立金を

 積み立てて大規模修繕をすることが当たり前になってきました。その中で、市場で何とかなるマンション、

 支援で何とかなるマンション、支援でも何ともならないかもしれないマンションと非常に多様なマンション

 が生まれてきて、幅広い政策や法制度、そのマンションや地域に合った方法が求められている、これが第3

 の時代ではないかと思います。これまでの方法でこれを乗り越えられるのか、議論をしていきたい。

                               (著)横浜市立大学 教授 齊藤 広子

(岡管連から)

 今後10年の住宅政策の方針を定める政府の住生活基本計画案が21日、公表されました。

 その計画案は、危険物件の撤去に加え、

①空き家を活用した地方移住

②古民家の再生

③介護・福祉施設などへの用途転換

などを進めると明記。

 老朽化対策も重点に掲げ、リフォーム市場の規模を12兆円に拡大するほか、マンションの建て替えを進め、耐震基準を満たさない住宅を概ね解消するとした。

 住宅政策のうちマンション等に関する主な数値目標は、以下のとおりです。

・中古住宅の市場規模:現状4兆円・・・目標8兆円

・住宅リフォームの市場規模:現状7兆円・・・目標12兆円

・マンション建替えの累計件数:現状約250件(14年度)・・・目標約500件(25年度)

・耐震基準を満たさない住宅の割合:現状18%・・・目標概ね解消