新 マンション事情/集合住宅管理新聞6・5

【増えるゴミ屋敷の懸念】

(著)松本 恭治

 著者は分譲住宅居住者へのアンケート調査で、過去に何度もゴミ屋敷を訪問した。

 足の踏み場がないほどの室内で、座る場所を確保するため荷物をどかしたら、腐った畳が出てくる場合があった。フローリングの表面がべっとりしている家もあった。風呂場がゴミ置き場になっている家では、何年も入浴していない。

 畳の目に白い粉が詰まっている家では、同行した保健師から、おもらししてウンチが乾いたものと説明されて、靴下を脱いで帰った記憶がある。怪しき家を訪問するには簡易用の薄手のスリッパが必要だ。

 さて85歳以上は、今後急速に人口を増す。実はこの年代は極めて移動が激しくなる。しかも広域移動が実に多い。施設入所、親族宅同居・近居が主な原因である。

 家財道具を置いたままの移転が多いから、賃貸も売却もできない住宅になる。

 家の持ち主が亡くなっても住宅が迅速に処理されるとは限らない。相続問題がこじれたら膠着状態になるし、無事相続者が現れても片付けられない場合も少なくない。

 次々起きる難問に対応すべきは一体誰であろう。整理整頓の助成制度は福祉行政にないし、勧告も撤去命令の法律もない。

(岡管連から)

 特別措置法で空き家に対する法律がこの5月の施行されていますが、基本的には戸建てを想定していて、マンションには適用はありません。

 マンションの賃貸化及び空室化が合わせて5割を超えてくると、『マンションのスラム化』が著しく進み、また、65歳以上のマンション居住者が5割を超えてくると、『限界マンション』に近づくと言われています。