認知症対策/山陽新聞11・8

【当事者の視点を忘れずに】

 東京で開かれた認知症に関する国際会議で、安倍晋三首相が新たな認知症対策の「国家戦略」を策定する方針を明らかにした。現在の計画を見直し、省庁横断的な取り組みも進めるという。

 国家戦略の策定は、認知症対策に国を挙げて取り組むという姿勢を強く打ち出したもので、大きな意義があるといえよう。

 認知症は、高齢化の進行とともに深刻な問題として浮上している。厚労省研究班の推計では、2012年時点で認知症と、その予備軍は計約862万人に上り、65歳以上の高齢者の約4分の1の割合になる。25年には団塊の世代が全員75歳以上になり、中重度の認知症が増えると見込まれている。

 策定に当たって塩崎恭久厚労省は「認知症の本人の視点を大切にする」との考えを示した。老人ホームや住宅でのケアが常識になっている欧米に比べて、精神科に入院する認知症患者の多い日本の認知症対策は、当事者の視点が欠けているとの指摘がある。

2014年12月09日 | カテゴリー その他