自分たちで建物の維持管理を考えよう(1)/マン管通信2015・5

【点検と計画修繕への取組、長期修繕計画の作成等】

1 建物の適正な維持管理の主体は管理組合

  マンションの管理組合はさまざまな考え方を持つ複数の区分所有者で構成されていて、建物や設備は、

 各区分所有者が管理する「専有部分」と、区分所有者の全員または一部が管理しなければならない「共用

 部分」に分かれます。

  マンションの維持管理においては、専有部分のように各所有者がそれぞれに注意や配慮をしなければ

 ならない事項もありますが、共用部分については、定期的な点検や清掃などにより維持管理しなければ

 ならないもの、計画的に修繕を実施しなければならないものなどが多く、これらのことに、管理組合は

 主体的に取り組んで行かなければなりません。

2 日常点検・定期点検

  建物や設備の日常的あるいは定期的な点検は、マンションの健康診断ということになります。

  異常を早期に発見して事故や不具合の発生に備えたり、万一の時の被害を最小限に留めるためにも、

 日常的あるいは定期的な点検を行うことは大切なことといえます。

  例えば、共用廊下や階段の床を仕上げているシートなどの部分的なはがれは、早期のうちに処置すること

 で大きく広がっていくのを防止できます。

  外壁の落下事故は決して少なくないことではありません。特に、人が通行する部分に面する箇所では、

 外壁や屋上、手すり壁などに生じているひび割れなどの変化に注意が必要です。

  なお、建物の外観上の点検では、外壁や屋上などを外からチェックして、異常や劣化箇所を早期に発見

 することが大切です。

  日常的な点検も重要ですが、毎日見ているとかえって変化に気が付かないこともありますので、一定期間

 ごとに継続して点検することが望まれます。

                        (著)日本建築家協会メンテナンス部会員 奥澤 健一

(岡管連から)

 建物等の維持管理については特に、人の生命財産等に危険が及ぶ恐れがある場合には、早急に対応する必要があります。

 建物等の維持管理を放置していたため、重大な事故等が発生した場合、管理組合の責任はもとより、その組合の構成員であります全区分所有者の責任と負担が伴うことになります。

 決して他人事では済ますことはできませんし、当該マンションの資産価値を棄損することにもつながります。

 このような管理組合はある意味、『管理不全のマンション』ともいえるかもしれません。

2015年6月11日 | カテゴリー 管理基礎講座