マンションの空き家問題を考える(2)/マン管通信2017・1

3 空き家による管理上の問題

  空き家による管理問題は、空き家率のステージにより、深刻さが異なっています。

  空き家率は、5%未満であれば日常的にも長期的にも問題が表面化していません。

  一般的なマンションでは『ステージⅠ(空き家率5%~10%未満)になると、管理組合の対応の仕方

 でなんとか問題を表面化しないで進められています。

  しかし、『ステージⅡ(10%~20%未満)になると、日常的な管理組合への対応がやや困難とな

 り、かつ、長期的な展望を持ちにくくなります。つまり、総会への出席率が低下し、理事会の開催にも影響

 が出ます。また、長期修繕計画の策定も滞り、積立金不足になりがちです。

  さらに、『ステージⅢ(20~50%未満)では、理事会の開催や総会への出席と入運営管理がより困

 難となり、当然長期的な展望も取組も難しくなり、長期修繕計画を見直す体制が不十分となり、修繕積立金

 が足りるかどうかすら把握できない状態になりがちです。こうして管理の負のスパイラルに陥りやすくなり

 ます。

  さらに、空き家化が大幅に進み、『ステージⅣ(50%~)となると、エレベーターが止まり、ガス・

 電気・水道も止まり、居住が困難となってきます。

                        (著)横浜市立大学国際総合科学部 教授 齋藤 広子

2017年2月19日 | カテゴリー 空き家問題