管理費や修繕積立金の滞納(1)/中央公論2017・4

 マンションの空き住戸問題は、これまでの空き家住戸問題とは全く様相が異なる新たな問題を投げかけているのである。

 マンションは一般的には区分所有者が管理組合などを結成して、基本は合議制によってマンションという資産の価値を維持している。その管理組合運営を財政的に支えているのが管理費であり、建物の修繕等に備えて積み立てるのが修繕積立金である。

 ところが最近、築年数が経過し老朽化したマンションを中心に管理費や修繕積立金の滞納が目立ち始めている。原因は区分所有者の高齢化と死亡後の相続人による放置である。国土交通省の調査によれば東京都内のマンション(分譲タイプ)では調査対象の4分の1近くが築35年以上のマンションである。また、築25年以上となるとなんと調査対象マンションのおよそ半数近くが該当している。

 通常築35年を超えると多くのマンションでは上下水道などの配管やエレベーターなど基幹設備の更新が必要になる。また築50年近くになれば、マンションの建替えもテーマになってくる。

 ところが、築年数が増えるにしたがって管理費や修繕積立金を滞納する人の割合が増えていくことが国土交通省の調査からも明らかになっている。

 この調査によれば、築30年以上のマンションの管理組合で、管理費、修繕積立金の滞納があると答えた組合の割合は、3か月以上の滞納が約半数、6か月以上で約30%、1年以上の滞納に至ってもなんと20%を超えていることがわかる

                             (著)オラガ総研株式会社 代表 牧野知弘

(岡管連から)

 管理費等の滞納が5年以上にわたる場合、最高裁の確定判決により、当該5年を超えた滞納分は、時効の消滅の対象になりうることを、管理組合として注意しなかればなりません。

 また、管理費等の滞納については、管理会社は管理委託契約上、一定の期間しかその対応は行いません。

 したがって、最終的には、管理組合がその対応を行う必要があります。

2017年6月19日 | カテゴリー 滞納管理費等問題