滞納管理費等への対応措置(3)/マン管通信2017・3

正式な法的措置

 正式な法的措置には、管理組合自らが訴訟を起こすものと、他人の法的措置に便乗して行うものがあります。

(1)自ら行うもの

D 保全処分

 滞納者の財産処分を事前に防止して保全しておく手続です。裁判で勝訴判決を得ても、滞納者の財産がすでに処分されては元も子もないため、その前に財産の散逸を防止しようとする制度です。保全処分により、滞納者に心理的圧力を与え、弁済を促す効果があります。

 保全処分には、金銭債権(銀行貯金や所有不動産など)に対する仮差押えと金銭債権以外の債権(物の引渡請求権など)に対する仮処分の2つがあります。

E 債務名義にもとづく強制執行(差押え)

 強制執行には、滞納者の財産を差し押さえる「差押え」と担保を取っている場合に、担保権を実行する「競売」の2つの方法があります。

F 先取特権による競売申立て

 管理組合には債務名義がなくとも、先取特権により、滞納者の専有部分等に対して、競売を申し立てることができます。

(2)他人の法的措置に便乗して行うもの

G 配当請求

 他の債権者により既に開始されている競売に、配当を要求する手続きです。管理組合の場合、先取特権にもとづき要求することができます。

                               (著)公認会計士・税理士 吉岡 順子

2017年4月13日 | カテゴリー 滞納管理費等問題