滞納管理費等への対応措置(2)/マン管通信2017・3

簡易な法的措置

 法的措置には、正式な裁判(民事裁判)だけではなく、手続きが比較的簡素で、費用も高額とはならない方法が、少額訴訟、支払督促、即決和解、調停の4種類ありますが、滞納管理費等の回収に利用可能なのは、少額訴訟、支払督促、調停の3つです。

A 少額訴訟

  滞納管理費等の請求金額が60万円以下の場合に利用できる制度で、利用回数の制限(1人が同じ裁判所

 に年間10回まで)があります。原則として、1日で審理を終え、即日判決が言い渡されます。

  少額訴訟は、請求する金額が少額で、内容も複雑困難でないものについて、少ない経済的負担で、迅速か

 つ効率的に紛争を解決することを目的にしています。相手方が異議を申立てると、通常訴訟手続きに移行し

 ます。

B 支払督促

  滞納者が自分に支払義務があることを否定しておらず、支払義務の内容が管理費等の金銭である場合に利

 用できる手続です。支払督促手続きは、通常の裁判手続きとは異なり、書類審査のみで行う迅速な手続き

 で、審理のために裁判所へ出廷する必要もなく、費用も訴訟の半分程度です。

C 調停

  簡易裁判所に申立をし、調停委員の仲介のもとで、当事者間の解決のための合意を成立させる裁判手続き

 の1つです。合意が成立するためには、当事者双方が出頭することが必要で、合意が成立した場合には、調

 停調書が作成され、確定判決と同様に債務名義としての効力を有します。

                               (著)公認会計士・税理士 吉岡 順子

2017年4月11日 | カテゴリー 滞納管理費等問題