『滞納管理費保証』の落とし穴(2)/集合住宅管理新聞5・5

【管理放棄につながる危険】

2 費用負担が増える

  この点では、管理組合として実態を、冷静によく検討することが求められる。一番重要なのは、管理組合

 にとって費用負担が増えることである。

  管理費、修繕積立金各1万円、100戸のマンションならば、保証料が3.5%だとすれば、年間の保証

 料は84万円になる。

  実は管理組合の管理費等で回収不能となって債権を放棄する例はほとんどない。

  『管理費保証』の宣伝文句に『3か月以上の滞納のある管理組合は37%』などとあるが、これは1件で

 も該当例のある管理組合の比率であって、滞納総額でも1%以下という水準である。

  債権放棄の例はないわけではないが、年間に84万円も毎年続けて取り立てをあきらめるなどのケースは

 ない。

  これは、マンションの管理費の滞納分は、区分所有法で次の持ち主にも継承される規定があるので、回収

 不能になる確率がきわめて低いからである。

(岡管連から)

 管理費等の滞納問題は、区分所有者全員に及び管理組合の問題となります。滞納管理費等に関し無関心、放置等しておくと、それは以下の点などから、『管理不全マンション』などにつながってくる恐れがあります。

① 100戸程度のマンションの場合、修繕積立金が10年ほどで1億円程度積み立てられ、仮に前述の例で

 1%であっても滞納総額は、100万円程度になる。絶対額ではかなりの金額になる。

② 管理費等の滞納金銭債権の消滅時効は5年であり、5年を超えた部分は回収不能の可能性がある。

③ 管理費等の滞納があるマンションでは、計画修繕等に支障が出てくる。

④ 管理費等の滞納があるマンションでは、区分所有者間で不公平感が出てくる。

⑥ 上記の問題が継続的に常態化してくると、マンションそのものの資産価値が低下し、中古マンションとし

 て売却も難しくなり、賃貸化又は空室化に拍車をかける。