タイルの剥離、浮き(1)/集合住宅管理新聞7・5

10数年前のマンションに多発

 外壁にタイルを張ったマンションで、タイルの剥離・浮きがここ数年、目立つようになった。調査の結果、50%を超えるタイルが浮き、という異常なケースも出現、管理組合は頭を抱える。10~20年前に竣工した比較的築年数の新しいマンションに目立つが、コンクリートの表面にタイルを直貼りする施工方法を採用したマンションでとくに目立つ。タイルの補修では、瑕疵責任かどうかで、管理組合と工事業者との交渉が難航、タイル紛争が、長期化するケースも出てきた。

 一般的に、7%程度の剥離・浮き現象は、過去にもみられたが、最近は、10%、さらに50%を超える事例も出た。5割を超えると、見る影もないほどの外壁になる。

 タイルの工事瑕疵については、2011年7月の別府マンション事件の最高裁判決が知られる。この裁判は賃貸マンションを一棟ごと買った原告がひび割れなどの瑕疵を理由に、設計監理会社、施工会社を被告として、損害賠償を請求した事案。1996年に提訴、大分地裁、福岡高裁判決の後、最高裁の差し戻し判決、さらに再度の高裁判決、さらに再度の最高裁の差し戻し、と長期裁判となった。

 判決では、建物の基本的安全性を損なう瑕疵とは、居住者等の生命、身体、財産に対する現実的な危険をもたらしている場合に限らず、当該瑕疵の性質に鑑み、これを放置するといずれは居住者等の生命、身体または財産に対する危険が現実化することになる場合には、当該瑕疵は建物としての基本的な安全を損なう瑕疵に該当すると解するのが妥当である、とした。

2017年8月01日 | カテゴリー 欠陥マンション