活躍するマンション管理士(4)/マン管通信2016・8

マンションの健全化業務への取組

5 これからの取組

  K組合にはこのように課題はまだまだ残っていますが、再び管理不全に陥らないためにも、差し当たり

 次のことを守っていくことが必要と考えています。

 ・今後も継続して月1回の理事会を必ず開く。

 ・役員の担い手の体制を整え、事務負担の公平性を保つ。

 ・早急に長期修繕計画を作成し、計画的修繕の必要性を組合員に周知する。

 ・管理規約を、現在の標準管理規約等に沿ったものに改正する。

 ・上記のことを組合員の皆さんで検討することにより、管理への参画意識の醸成を図る。

6 おわりに

  管理不全のマンションは、仙台市内にも少なからずあるのではと思われます。

  これらは、多岐にわたる問題が同時進行で顕在化してきますので、組合員だけで解決するには相当の

 困難が伴います。

  問題を一つ一つ解決しながら、適正な管理運営が行われる状態まで持っていくには、やはり、マンシ

 ョン管理士等の専門家の援助が必要になると思います。

  また、自主管理にしろ管理会社に委託するにせよ、組合員各々が「自分の財産は自分で守る」という

 意識を持って行動すれば、必ずうまくいくと思います。

  今回の事例では、管理適正化の支援も道半ばですが、今後も様々な問題も起こることも考えられるし、

 やらなければならないことも山積しています。

  今後もK組合に対して、アドバイザーとしての支援を継続してきたいと考えております。

(岡管連から)

 管理組合(理事会)と管理会社との関係については、以下の点が列挙されるだろう。

 ・役員が毎年変わる組合が多い。

 ・そのため、理事会の運営・引継ぎ等の継続性が難しい。

 ・そのため、役員と管理会社との関係を築きにくい。

 ・そのため、役員の職務等に関し、管理会社にまかせっきりになりやすく、役員の責任感が薄くなり

  やすく、管理への無関心が進みやすい。

 ・そのため、役員の管理への無関心化による管理会社の不正等の温床を生みやすい構造に陥りやすい。

 など

 一方、マンションが置かれている社会状況を鑑みてみますと、マンションに住むということは、『社会

との孤立化』を生みやす状況にあります。さらに、管理への無関心が深まれば、『社会との孤立化』を助長

することにもつながります。

 『社会との孤立化』という点を考えれば、マンションの管理に関しては、『管理組合の自主・自立

につながることにもなるのだが、マンション管理に『専門家等の第三者』が関わっていないところにいろ

いろな問題が潜んでいると考えています。それは、以下の点からです。

 ・マンション管理に関しての様々情報(法令等の改正、社会状況の変化など)の不足

 ・そのため、役員同士で管理等への話題等が欠きやすい。

 ・セキュリティが厳しく、外部からは、マンション内の状況が見えにくい。

 ・そのため、行政等を含めたマンション住民への支援等ができにくい。

 ・そのため、マンション住民の事故(孤立死・孤独死等)の発見が遅れることにつながりやすい。

 ・マンション行政は住宅行政に含まれるが、特に地方においては、マンション行政に重点をおいていない

  ところが多く、地方自治体におけるマンション政策が希薄になっている。

 ・そのためには、マンション住民の声を行政等に届ける必要がある。

                                               以上

2016年9月15日 | カテゴリー 専門家の活用