杭打ちデータ偽装の責任

【元請けの責任は/朝日新聞朝刊11・3】

―業界 下請け任せの構造―

 旭化成建材による杭工事をめぐる問題で、データの偽装の疑いが全国で約300件にのぼることが明らかになった。

 偽装を見抜けなかった元請けゼネコンは、三井住友建設だけにとどまらない。

 下請けに仕事を任せきりにするのが常態化している業界の構造が問われる可能性もある。

―『丸投げ?』―

 元請けと直接契約していた1次下請け日立ハイテクノロジーズも今後の調査の対象だ。

 契約では、杭工事の安全面や工程管理を担うことになっていた。

 ただ、同社の社員が現場に常駐していたのかや、必要な会議などに出席していたのかについて同社広報は「まだ調査中だ」。

 もし必要な管理業務ができていないと、建設業法が禁じる『丸投げ』に当たる可能性もある。

 国交省は、今回の問題にとどまらず、元請けの責任や重層化した不透明な下請け関係など、業界が抱える構造的な問題点も洗い出す方針で、年内に中間取りまとめを予定している。

【問題に根深さ/山陽新聞朝刊11・3】

 「多くの現場代理人が、そういうことをしてしまう環境にあった」。

 立ち入り調査とほぼ同じころ、千代田区内で記者会見した旭化成の副社長は、現場管理に問題があったことを認めた。

 「(杭打ちは)2次下請け、3次下請けという形で、主導権を持てないスタイルの仕事」と問題の根深さを示唆した。

 他の建設会社が恐れるのは、データ改ざんが業界全体の問題として広がることだ。

 大手建設会社幹部は「下請けを信頼しないと仕事にならない」と語るが、別の会社の社員は「うちの手がけた物件にも(改ざんの)該当があるだろう。顧客らにどう説明するのか」。

 旭化成建材から連絡を受け、元請け建設会社として調査した準大手ゼネコン関係者は「今回でも数十人の社員を投入した。ほかの杭打ち業者も調べるとなると、どうすればよいか想像もつかない」と途方に暮れる。

(岡管連から)

 建設業法では『丸投げの禁止』、一定の工事では『専任の配置技術者の設置』の必要があります。

 元請けの建設業者は、一定以上の工事での『施工監理者の設置』と下請け業者の管理を行う『工事台帳の作成』を行う必要があります。

 また他の新聞報道によると、「工期を伸ばせず、下請けにプレッシャーがかかる背景には、マンションを完成前に販売する『青田売り』のシステムを挙げた。」と報じていた。

 マンション販売における悪慣習である『青田売り、青田買い』ということが根底にある言う指摘がされています。

2015年11月15日 | カテゴリー 偽装問題