マンション高齢化時代(3)/中日新聞7・14

認知症(下) 住民みんなで見守る

 横浜市の霧が丘グリーンタウン第1住宅で、毎週金曜日に開かれる高齢者サロン「ふらっと・ほっと」。女性スタッフの問いかけに高齢の男性が答える。「28?」「本当は82歳」。ちゃめっ気たっぷりの返事に、笑い声が響いた。

 サロンは敷地内の集合所を利用して8年前に始まった。住民の安本とよ子さんが提案し、管理組合が集会所を無料で貸すことを決めた。住民14人がスタッフとして運営を手伝い、午前10時から午後4時まで、好きな時に高齢者が立ち寄って談笑したり、マージャンをしたり、民生委員をかつて務めた安本さんは「お年寄りがつながる場をつくりたかった。毎週顔を合わせれば小さな変化にも気付ける」と話す。

 約400世帯のマンションは1979年に完成。住民は当初からの居住者が約半数と高齢化が進む。管理組合の役員を務める数馬平内さんは「最近、認知症ではと思われる人も見かけるようになった」と話す。

 管理組合は地域包括支援センターの職員を講師に招いて認知症サポーター養成講座を開催。昨年9月、管理組合の役員を含め、住民39人が受講した。今後も毎年講座を開き、その年の班長が受講する。41班の各班長は輪番制で、10年で一回り。安本さんは「10年後には全世帯がサポーター。誰かが面倒を見る、ではなく、全員で見守りたい」と話す。

 「認知症予防に大切なのはコミュニティ―づくり。同じ場所に住み、集会所もあるマンションにはその環境がある」。名古屋市千種区社会福祉協議会の坂井聖士事務局次長は強調する。

 一方、同じマンションで70代の男性が孤立死したことも。その数週間前から廊下を徘徊する様子を周囲の住民が見ていたが、誰も自治会や民生委員に連絡しなかった。坂井さんは「コミュニティーが全体に広がっていなかった。サロンに出でたい人ばかりでもなく、課題はある」としながらも、こう強調する。

 「認知症対策というと大変なイメージだけど、必要なのは『最近、顔見ないな』と近所が気付くこと。地域がSOSをキャッチできれば、認知症の予防にもつながる」

岡管連から

 岡山のマンションの場合、管理組合の管理業務のほとんどすべてを管理会社に丸投げしているため、マンションの住民同士が希薄であり、かつ管理に無関心であるのが実態であり、コミュニティ―に関して、その要因が大きいと思われる。

 そのような状況下で、岡山のマンションでも孤立死・孤独死は、表には出ていないが起きている。これは、最近のマンションのセキュリティが厳重であるがゆえに、社会と閉ざされる傾向にあり、その実態は闇の部分が多い。そのため、地域の民生委員や行政機関が介入できにくいという一面も助長している。

 介護サービスを受けている利用者は、全国で500万人を超えていることも付け加えておきます。

2017年8月23日 | カテゴリー 二つの老い